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2016年6月10日 (金)

「与党とその候補者を支持しない」

 この表題のもとに9日付で発表された生長の家の方針は、各方面に驚きをもって受け止められているようだ。この“驚き”の中には、誤解から生まれたものも少なくない。それは「生長の家=自民党」という冷戦時代の古い方程式しかご存じない人の場合である。私は、もうだいぶ前から自民党政権に愛想をつかし、本ブログあるいはその前身の「小閑雑感」上で民主党を応援してきたことは、本欄の読者ならよく知っているはずだ。ただ、宗教法人「生長の家」として、特定の政党の支持、不支持を表明したことはここ30年ほどないだろう。そんなわけで、今回の声明は“方針転換”と受け取られたのかもしれない。 
 
 しかし、法人もしくは教団は、私とは同一でないものの、考えがまったく違うわけでもない。だから、今回の方針表明がどういう経緯で行われたかは、今回の公式な説明以外にも、私のブログでの過去の発言を読んでいただくと、もっとよく理解していただけると思う。そんな理由で、以下に私の過去の“政治的発言”の主なものの表題を時系列でリストアップさせていただいた。興味をもたれた方は、リンク先の記事を読んでいただければ幸いである-- 
 
2009年8月31日
2010年7月12日
2012年12月10日
2012年12月12日
2014年1月30日
2014年7月3日
2014年7月 5日
2015年5月16日
 谷口 雅宣

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コメント

安部政権批判する前に、いまの中東情勢とりわけ宗教同士の争いについて、どう捉えようとしてるのか教えてほしいです。
イスラエル軍とパレスチナ難民、サウジとイランの緊張によるホルムズ海峡の危険、ISだけでもひどいと思います。
信仰こそがテロの原動力になってしまっていませんか。

投稿: こん | 2016年6月11日 (土) 23時55分

こんさん、

 信仰の中の「原理主義」と呼ばれるものの考え方が、
あなたがおっしゃるような危険な要素を含んでいます。原理主義の最大の特徴は、「教典に書かれた字句の一言一句を文字通り解釈すべし」という狭い視野です。これが、安倍政権を支えている日本会議の中心的人物たちの中に存在する……私が紹介した本の中でそのことが証明されています。だから、私は安倍政権を危険視しているのです。つまり、ISISの危険性と安倍政権の危険性の間には、大きな共通点があるのです。

投稿: 谷口 | 2016年6月12日 (日) 20時20分

 投票行動に関して、私は自分で考え、投票し、応分の責任を持ち、結果を受け入れる、ということが大切と思っています。もちろん、信頼のおける呼びかけに応じて候補者を選ぶのも良いと思います。
 投票にも行かず、他人事のように批判して、不平を言う、というようには、なりたくありません。
 ところが、残念なことに私が世の中の事情を知らないことは白痴同然と言われても仕方ない程度であって、天下のことを判断するにはまことに心許ないのです。
 勉強不足を除くと、その原因のひとつに、報道からはフィルタリングされた情報しか得られないことがあると思います。報道機関も、自分に都合の悪いことや、会社のメンツや利益を損なうことは、隠すようですので、いわば目隠しされた状態です。
 例えばSTAP細胞の再現実験に欧州の大学が成功して、研究価値大、と結論付けた話を偶然知りましたが、新聞記事になったのは見かけません。何故そうなるのか、真相は全くわかりませんが、不公平を感じます。
 電源問題にしても、つい先日ドイツで太陽光発電等の固定買い取り制度が破棄されたようです。太陽光発電等の送変電設備への負担は、予てから指摘されていましたが、日本ではどうなのか、正反対の意見が飛び交っていて真実がわかりません。原発をやめたぶん石油を買うお金が1日当たり数百億円とか、CO2の排出増がいくらとか、自前の化石燃料がほとんどない日本は危機管理上、ジャイアン国とどのように渡り合えば良いのかとか、多面的に見れば見るほど、訳がわからなくなります。
 一体どうしたら良いのでしょう。

投稿: 片山一洋 | 2016年6月12日 (日) 21時39分

片山さん、

≪投票行動に関して、私は自分で考え、投票し、応分の責任を持ち、結果を受け入れる、ということが大切と思っています。もちろん、信頼のおける呼びかけに応じて候補者を選ぶのも良いと思います。 ≫

これは立派な態度と思います。

≪ところが、残念なことに私が世の中の事情を知らないことは白痴同然と言われても仕方ない程度であって、天下のことを判断するにはまことに心許ないのです。 ≫

これは情報氾濫の今の世相をよく表していますね。

≪ 勉強不足を除くと、その原因のひとつに、報道からはフィルタリングされた情報しか得られないことがあると思います。報道機関も、自分に都合の悪いことや、会社のメンツや利益を損なうことは、隠すようですので、いわば目隠しされた状態です。≫

こういう意識をもって報道記事を読むことは大切です。しかし、報道されるすべての情報がニセモノであるというほど、日本はひどくないのではないでしょうか。ある情報の信憑性が怪しいと感じたなら、別の方向からそのウラを採るとかできませんか? ニュース記事が信頼できなければ、役所の統計を見て考えるのも一つの方法です。また、そういう時に大切なのは、情報を断片として捉えるのでなく、論理的つながりにおいて捉えることです。個々の情報が、論理的にどう繋がるのか、ということです。


≪例えばSTAP細胞の再現実験に欧州の大学が成功して、研究価値大、と結論付けた話を偶然知りましたが、新聞記事になったのは見かけません。何故そうなるのか、真相は全くわかりませんが、不公平を感じます。≫

私には初耳の情報です。情報源は何でしょうか? 信頼できるものですか? もしそうなら、なぜメディアは伝えないのでしょうか? 情報が真実ならば、医学的にも、社会的にも大きな影響があると思うのですが、それを全世界の報道機関が無視したのでしょうか? それとも一部の国ですか? こういうように、情報の論理的つながりを考えてみては?

投稿: 谷口 | 2016年6月13日 (月) 15時52分

 谷口雅宣先生、先生のブログ並びに9日付けで発表された生長の家の方針、感動をもって読ませていただきました。
 発表がありました翌日の10日、早速、30年以上信徒であるという聖使命会員の女性の方から電話がありました。この方針に対しての反発と抗議、そして生長の家を辞めるという電話でした。もう行事には10年以上でておられなくて、谷口雅宣先生のご著書もブログも読んでおられないとのことでした。読まれることをお勧めしたのですが、その気はないようでした。お話も聞き、色々と説明したのですが、全く通じませんでした。
 そして、その数時間後、3名の女性が教化部に来られました。生長の家の方針をネットで見て、生長の家を表敬訪問せずにはおられなくなったそうです。3名の皆さんは“われわれは普通の主婦です”と言われました。伊方原発再稼働反対の運動、安保関連法反対の運動等を行っており、今の安倍政権を止める為、参院選で民進党推薦の候補者を応援しているとのことでした。
 この生長の家の方針発表を見るまで、生長の家は日本会議と同じ考えだと思っていたそうです。ところがそれが全く違ったことに感銘を受け、これで民進党の候補者も大丈夫かも知れないと思い、百人力の力を得たと思い尋ねてきて下さいました。生長の家は脱原発のことをとなえていることにも感動しておられました。
 数時間の間に起こった両極端のできごとに驚いた一日でした。
 今回の生長の家の方針を先ずは17日の谷口雅春大聖師31年祭に集まられた方、そしてその後に続いて開催される講師研修会で説明して伝えて参ります。

投稿: 田中道浩 | 2016年6月13日 (月) 18時33分

田中さん、
興味あるエピソードを聞かせて頂き、感謝します。国論が二分するのは好ましくないのですが、これは国全体が敗戦について真面目に考察して来なかったツケだと思います。

投稿: 谷口 | 2016年6月13日 (月) 20時25分

 丁寧なお返事をいただき、ありがとうございます。ご指摘の点を繰り返し肝に銘じて、注意して考えるようにします。
 STAPの件は、大阪のとある社長さんが日記で紹介されていた記事を見ました。もしご興味があれば、ハイデルベルク大学STAPで検索をかけてみてください。信頼できる内容かどうか、私には見抜けませんが、信じ込むのは安直だなと思い直しました。

投稿: 片山 | 2016年6月14日 (火) 22時50分

 6年位前に友人に誘われて S. Y女史の講演会を聞きに行きました。 確か、自衛隊と安倍氏へのラブコールと 中国批判ばっかりでした。  世界平和 とか平和のためにとか言う言葉が一切なくて、幻滅しました。と同時に 生長の家のみ教えの素晴らしさを心から感じました。
 福島原発事故がまだまだ解決していないのに、オリンピック招致のために、「アンダーコントロール」と全世界に向けて嘘をついた安倍氏を私は信じることが出来ません。
 谷口雅春先生が目指したことは世界平和であり、それを受け継いでいる生長の家が今回の決断をしたことは当然の帰結であると思います。        

投稿: KR | 2016年6月17日 (金) 00時29分

生長の家総裁・谷口雅宣先生
合掌、ありがとうございます。
6月1日の総裁先生のブログに始まって、今日まで、インターネットの力をこれほど強く感じたことはございません。小閑雑感のころから、総裁先生のブログでのご指導を拝読し続けてまいりました。
今回の参院選に関してのご指導も教団本部の決定も、ごく自然なものとして受け止めさせていただきました。
わたくしの周りの、総裁先生のブログやフェイスブックの拝読を習慣にしている白鳩会の同志の皆さんは、同じ情熱でご指導を受け止め、語り合い、多くの信徒の皆さんに伝えるべく、考え、相談し、行動に移す努力をいたしております。
『日本会議の研究』もすぐに読んだ人たちばかりです。
ただいまは『愛国と信仰の構造』の読了に取り組んでいます。
両先生からは生涯を通じて”学ぶ”ことの大切さをご教示賜っています。心より感謝申し上げます。
   再拝 西村世紀子

投稿: 西村世紀子 | 2016年6月25日 (土) 23時00分

合掌ありがとうございます。
先日、生長の家繁栄ゼミナールで、東京大学名誉教授である山本良一氏の講演を聴きました。地球温暖化についての最新の科学的データを沢山示して下さいました。宇宙的な知見からこの人類がどんなに奇跡的な存在であるか、またこの素晴しい人類を破滅させるべきでないとも仰っていました。地球の平均気温上昇を2℃以下に抑えることが極めて困難である事や温暖化による気候変動がISISの膨張を加速させた事なども知り、総裁先生が10数年前からずっとご教導下さっている全ての事を納得するとともに、生長の家の「自然とともに伸びる運動」の素晴しさを改めて感じ、この運動がまさに神意の展開であることを実感しました。6月末に、「不思議なクニの憲法」という映画を観る機会に恵まれました。憲法を、歴史の背景を含め様々な角度から取り上げているドキュメンタリー映画でした。自分があまりにも憲法に対して無知、無関心であったことを反省するとともに、いかに憲法によって自分が護られてきたかを知りました。自民党の憲法改正草案を見ましたら、第10章最高法規 第97条 基本的人権が削除されていて、びっくりしました。わが子を含め、大切な子どもたちが生きる日本の未来を決めるのは政治家ではなく、憲法に保障された私達の権利であり、民主主義の根幹をなしている立憲主義の軽視は、やはりいけないと思います。
今回の参議院選挙における生長の家の方針は、止むに止まれぬ決断であったと推察致します。
柳光貴代美拝

投稿: 柳光貴代美 | 2016年7月 6日 (水) 23時09分

合掌 先生の言葉を聞いて、最初どうして良いかわかりませんでした。信徒さんの意見もまちまちでしたが私は、神想観して気がつきました。雅春先生の31年祭の言葉は先生が意をけっして話されているのに反対の考えはいけないと思いました。生長の家の教えは、命は生き通しとおしえられています!雅春先生、清超先生も肉体はないけど生き通しの命だから総裁の言葉は雅春先生、清超先生の、言葉でもある。と気がつきました、そして生長の家の教えは中心帰一それを取ったら生長の家の信徒ではないことに気がつきました。。今回の選挙は先生のおっしゃるとうり、良く考え、与党には投票しません。

投稿: 津田寿美 | 2016年7月 9日 (土) 12時51分

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