大自然讃歌 (5)
天使答え給う――
欲望は
肉体維持発展のための動力にして、
生物共通の〝炎〟なり、
〝生命の炎〟なり。
これなくして生物
地上にて生活すること能わず。
これなくして
人間も肉体の維持・発達為すこと能わず。
されど汝ら、
人間の真の目的は肉体の維持・発達に非ず、
地上に神の栄光現すことなり。
肉体は神性表現の道具に過ぎず、
欲望もまた神性表現の目的にかなう限り、
神の栄光支える〝生命の炎〟なり。
炎は制御の巧拙により
善悪いずれの結果も引き起さん。
ジェットエンジンの炎正しく制御されれば、
遠方の目的地に速やかに到達せん。
されど炎、
エンジンの制御を超えて爆発に到らば、
死と破壊たちどころに襲来せん。
されば汝らよ、
欲望の正しき制御を忘るべからず。
欲望を
神性表現の目的に従属させよ。
欲望を自己の本心と錯覚すべからず。
欲望燃え上がるは、
自己に足らざるものありと想い、
その欠乏感を埋めんとするが故なり。
即ち、
欲望は自己の〝神の子〟なる本性を知らざる迷いより生ず。
汝らは神の子なり、仏子なり。
〝生命の炎〟自在に統御し、
自己の内なる神の目的に活用せよ。
しかして
内部理想の実現に邁進せよ。
そのとき、
自己内奥の〝本心〟深く満ち足りて、
「善き哉、善き哉」と
神の御声汝らに囁かん。
かくの如く人間の意識高まりて
自己内奥の神を〝我なり〟と観ずるに到らば、
自然と人間との戦いは消え、
大調和の秩序地上に顕現せん。
――かく天使語り給うとき、
森を覆う霧の帳(とばり)静かに上がり
輝く陽を浴びて
木々の葉一斉に光を宿し、
鳥たち空に舞い上がりて
色とりどりの衣裳きらめかせ、
仲間と呼び交わす声
低く緩く虚空へと遠ざかりたり。
かくの如く森の満ち足りたる姿は、
神の御国の平和と繁栄を現じたりき。
(讃歌終)
谷口 雅宣
【お断り】
本讃歌は、谷口雅春先生の「聖経 甘露の法雨」と「聖経 天使の言葉」から一部引用しています。ブログの機能の制約と読みやすさを考慮して、ページ数などの引用箇所の明示は省略しました。引用元の著作物は、谷口雅春著『四部経』(1966年、日本教文社刊)です。
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コメント
雅宣先生有難うございます。本当に!!なんと表現してよいのか・・・森だけでなく、私の心までもが、そしてすべてのものまでもが満ち足りた気持ちになることでしょう。有難うございます。
投稿: 有馬真由美 | 2012年4月 5日 (木) 23時44分
雅宣先生、本当に素晴らしい讃歌有難うございます。
これから毎日仏前の前で読誦させて頂きます。
投稿: 高木五郎 | 2012年4月 6日 (金) 10時00分
合掌ありがとうございます。
(1)から(5)まで通して、拝見させていただき、素敵だと思いました。
(1)序章、(2)命、(3)創造、(4)生活、(5)終章
なんて、勝手に題を考えていましたが(すみません)、区切って読めるものではないと思いました、全体で一つですね。
ありがとうございました。
投稿: 水野奈美 | 2012年4月 6日 (金) 14時09分
総 裁 先 生
素晴らしい讃歌を、誠にありがとうございました!
深く感銘いたしました。
牧野尚一拝
投稿: 牧野尚一 | 2012年4月 6日 (金) 16時44分
合掌 総裁先生 昨夜 コメントさせていただきましたが、私の表現が適切でなかったところがありますので、訂正させていただきます。
「…左脳の理屈が毀されて…」と表現しましたが、「左脳の間違った理屈が正されて…」という気持の表現で、その表現を「…左脳の理屈が正されて…」と表現すべきでした。訂正させていただきます。大変申し訳ございませんでした。再合掌 島根教区 石田 盛喜代
投稿: 石田 | 2012年4月 7日 (土) 03時47分
合掌 総裁先生 素晴らしい『大自然讃歌』のご発表ありがとうございます。 訂正コメントをお取り上げいただき、恐縮しております。
本当に素晴らしい詩で、先日感謝の意を伝えさせて頂きましたが、私は地方講師を拝命させて頂いております。大変申し訳ございませんが、次ぎのところ(3)の中にあります
「…地上に現れたる自然の営みは、神の創造そのもの(○○○○)にあらず、…」
の(○○○○)ところには何が入るのですか?何故(○○○○)なんですか?と問われたら…?
私だけでしたら「…神の創造そのもの(実相世界)にあらず、…」かな?と思いますが、間違ったこと、いい加減なことは言えませんので、恐れ入りますが、教えていただけませんでしょうか?
素晴らしい詩の雰囲気に浸っていらっしゃる方々を「私の左脳」で毀したら申し訳ございませんので、ご多用の中を大変申し訳ございませんが、メールアドレス宛ご指導いただけたら幸いです。超ご多用な総裁先生に我侭な、失礼なお願いをすること申し訳ございません。再合掌 島根教区 石田
投稿: 石田 | 2012年4月 7日 (土) 23時08分
合掌ありがとうございます。
昨日、地方講師として初出講(兵庫県相愛会加西会場)を終え、神様の導きのもとに〈いくつになってもチャレンジ〉のテーマのもとに『いのちの環No.25 』誌掲載の信徒方3名のお話を事例に参加者とともに学びました。ありがとうございます。96歳にして銀座で七宝焼き作品の個展を開く千葉市、市川さんのお話、77歳で子供たちと植林を進める出雲市、大坪さんのお話、30年間神社清掃を続ける、70歳 徳島、吉野川市 石原さんのお話です。肉体年齢を越えて『内部理想』の実現に邁進するとき、自然体で素晴らしい生活が整うのですね!『大調和の秩序地上に顕現せん』の一節は、まだまだ私たちには神の子としての地上における使命があるのだな、、と嬉しくなりました。これからも信徒の方とともに『四無量心』の実践に励みたいと思います。すばらしい讃歌をありがとうございます。
再拝
兵庫県明石市 山森
投稿: 山森 明 | 2012年4月 8日 (日) 04時52分
総裁 谷口雅宣先生
ありがとうございます。
“大自然讃歌”お示し戴きましてありがとうございます。
身の清まるリズム感・宇宙感に深く感動しました。
神の名において、わが身にも大宇宙があり、大宇宙を構成する森羅万象をの全てと同じものであることを実感しました。小職の言葉では語り切れないこともかえりみず、感動と感謝の思いをお伝えしたくて、乱文乱筆のコメントさせて戴きました。
お詫びと感謝を申し上げます。
ありがとうございました。
輝 計希 拝
投稿: 輝 計希 | 2012年4月 8日 (日) 12時59分
総裁先生
素晴らしい”大自然讃歌”をありがとうございます。
拝読させていただくうちに
「神ー自然ー人間」の大調和が強く感じられて
幸せな気持ちになります、ありがとうございます。
投稿: 鈴木 寿子 | 2012年4月 8日 (日) 20時30分
石田さん、
>>「…地上に現れたる自然の営みは、神の創造そのもの(○○○○)にあらず、…」
の(○○○○)ところには何が入るのですか?何故(○○○○)なんですか?と問われたら…?
>>
括弧内の表記はルビ(ふりがな)を示しました。「○」の場合は、ふりがなのように右脇にそれを付して強調を表します。『生命の實相』でも用いられている表記法です。
投稿: 谷口 | 2012年4月 8日 (日) 21時26分
合掌ありがとうございます。素晴らしい大自然讃歌の発表をありがとうございました。身も心も洗われる気持ちでした。今日地元の教化部で白相青栄生及び地方講師会合同の役員会議が開かれましたので行ってきました。部長先生の講話の中で「次世代への決断」の御著書及び「大自然讃歌」の紹介があり、幹部は必ず講習会迄には目を通すように言われました。講習会のテキストにもなっていますし、総裁先生の御著書でもある「日々の祈り」は発売された時に既に購入していますので、愛読書が増えそうです。「大自然讃歌」が聖経のような形で印刷されるのではないかと待ち遠しいです。再拝
投稿: 横山啓子 | 2012年4月 8日 (日) 22時34分
合掌 総裁先生 ありがとうございます。なるほど…、縦書きにしたら… (○○○○)理解できました。ありがとうございました。再合掌 石田 盛喜代
投稿: 石田 盛喜代 | 2012年4月 9日 (月) 02時49分
合掌 ありがとうございます。
繰り返し 繰り返し 拝読させていただきます。
以後の総裁先生の発表 コメントされてないことが 気になります。
再拝 金坂 千位子拝
投稿: 金坂 | 2012年4月23日 (月) 20時55分