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2011年9月18日 (日)

はじめの一歩

 読者の皆さんには永年、私のブログ「小閑雑感」をご愛顧いただきありがとうございます。そのブログの2011年9月14日に書いたように、何事も“十年一日”ではいけないと思い、このほど新ブログ「唐松模様」を始めた。新ブログは従前のブログのようには頻繁に更新できないが、内容の濃いものにしたいと思っている。「スローライフ」という言葉があるが、それと同じように、何事もガムシャラにやる時代というのは終わりつつある……いや、終わらせねばならないと考えているので、「スローブログ」というのもあっていいと思うのだ。
 
Ichimatsu_2   さて、このブログの名前だが、もちろん造語である。「唐草模様」とか「市松模様」というのはあるが、唐松模様という言葉はない。だから、自分で作ってしまおうというわけだ。
 
 カラマツにこだわっている理由を書こう。
 
Karakusa  カラマツは「唐松」のほか「落葉松」とも書かれるように、常緑樹が多いマツ科の高木の中では珍しく、黄葉し、落葉する。標高1000~2800mの高地の日当たりのいい土地に生え、まっすぐ天に向かって伸び、高さは30mに達する。本欄のタイトルバックの写真に、晩秋の候のカラマツが写っている。私の山荘がある八ヶ岳南麓で撮ったもので、黄葉が見事だ。これが落葉すると、道路一面が黄褐色に彩られる。それを手ですくって鼻を寄せると、気分が一新するような爽やかな芳香がする。
 
 「唐松」という表記は、江戸末期の植木屋が、この木の新葉の形が唐絵の松に似ているというので使った、という説がある。つまり、「中国から来た松」という意味ではないようだ。英語でも「Japanese larch」というので、日本原産ではないかと想像する。「larch」はカラマツ属全体の呼称で、海外では北半球の亜熱帯に10種あまり分布するほか、ヨーロッパカラマツ、シベリアカラマツ、ダフリアカラマツ、アメリカカラマツなどがある。中国にも、イヌカラマツという近種がある。
 
 ということで、私はこれからカラマツの話ばかり書くのかというと、そのつもりはない。カラマツは戦後、焼け野が原になった首都圏一帯の復興を期して、周囲の山々に大量に植えられた。また、北海道では人工林面積の4割強を占めるという。特に、長野・山梨両県とこれを取り巻く高地には数が多く、今やそれが育って伐採期に入っている。しかし、林業が衰退して間伐が行われてこなかったため、ヒョロヒョロと高い木ばかりが山々を埋めていて、強風で倒れたり、密集して日光を遮るため、森を荒らす大きな原因になっている。もちろん、カラマツが悪いのではない。それを植えたまま“心変わり”をし、放置している人間の側に責任がある。
 
 カラマツは、日差しの強い荒れ地でもよく発芽して伸びる陽樹であり、耐寒性もある。成長が速く、体内に油分が多いため、水の浸透にも強い。だから、戦後植林した当初は、坑木、土木・建築材のほか、町々に必要な電柱や、鉄道の枕木用として使うことが考えられていた。ところがご存じのように、コンクリートの発明で電柱と枕木用の需要が減った。また、国際貿易の発達で安価な外材が大量に輸入されるようになり、国内での出番が大幅に減ってしまった。戦後の復興を支えてくれた優秀な樹木が、今や“お荷物”となっているのである。これを間伐して何とか利用し、森を整備して空気を入れることで広葉樹を育て、森林のCO2吸収率を上げ、さらには山を土砂崩れから守ることが必要になっている。
 
 生長の家の“森の中のオフィス”は木造2階建ての大型建物が7~8棟並ぶ。これの外壁にはカラマツ材を大量に使うことになっている。また、木材チップを燃やすバイオマス発電の利用も決まっており、このチップにはカラマツも多く使われるはずだ。こうしてカラマツの現状や今後の行方を追っていくと、生長の家の“森の中”の活動との接点が多くあることが分かるだろう。この「唐松模様」では、そういう自然と人間との関係を考え、さらには私たちの“森の中”での活動模様、生活模様、人生模様も取り上げていくブログにしていこうと思う。
 
 谷口 雅宣

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自然と人間」カテゴリの記事

コメント

総 裁 先 生

 「唐松模様」の創設、おめでとうございます!
 先週、先生が函館で撮影されました“路面電車”に、とても心打たれました。
 「スローブログ」、楽しみに拝読させていただきます。
 「小閑雑感」、長い間、ありがとうございました!

              牧野尚一 拝

投稿: 牧野尚一 | 2011年9月19日 (月) 08時14分

ありがとうございますsun

新ブログ、おめでとうございます。

これからの楽しみが増えましたhappy01

私も、はじめの一歩を踏み出そうとしています

投稿: emiko nagayoshi | 2011年9月19日 (月) 11時44分

「カラマツ」実は大好きです。
春は花が咲いたように若葉が芽吹き
秋は先生が書かれたようにきれいな落葉。
「唐松模様」開設おめでとうございます!
ありがとうございます!
これから楽しみに読ませていただきます。

投稿: 小田 知伸 | 2011年9月19日 (月) 22時51分

gasshou arigatou gozaimasu.shoukannzakkann10nennmono nagaiaida honntouni gokurousamadesita.watasidomoniha ukagaisirenai gotayouna nakadeno gosidouni kokorokara kannsya mousiagemasu.itumo itumo sinnkennni mata tanosiku yomasaseteitadaiteorimasita. oyanokokoro kosirazu noyouni tabitabi noutennkini kakikomi saseteitadaiteorimasita.mousiwake gozaimasenn.karamasu bayasi dehanaku karamatu moyou tanosimini siteorimasu.masutani hai.

投稿: 桝谷栄子 | 2011年9月19日 (月) 23時29分

谷口雅宣先生

 スローブログというのはもちろん初めてお聞きしました。そういう発想があったのですね。先生は以前は殆ど毎日、ブログを更新されていて、純子先生が御著書でそのペースに驚嘆されてました。
 その先生が数ヶ月前、更新を暫くされていなかったのでまさかと思いつつ、お体の具合が宜しくないのかとちらっと思いました。でも、今となってはそれはもちろん杞憂でした。
 私は以前はブログをほぼ毎日更新していましたが現在はポスティングジョイにほぼ毎日投稿させて頂いております。こちらの方が遙かに反響があるので私も嬉しいのです。最初は日常の出来事をちょっとおどけて気軽に書いていましたが段々、信仰的な真面目なものを書く様になってしまいました。何かポスティングジョイ全体が私以外にもそういう信仰の悦び(中にはちょっと深刻な体験もあります)の表現の場になって来た感じがあります。
 これからはこの唐松模様で先生の尊いご指導を学ばさせて頂くと共にfacebookの方で先生の日常の出来事を覗かせて頂き、拙いコメントをさせて頂きます。

投稿: 堀 浩二 | 2011年9月20日 (火) 09時58分

谷口雅宣先生

奈良教区の山中優です。大変ご無沙汰いたしておりました。

「スローブログ」のご趣旨に大賛成です。私も自分のブログを開いていますので、質の高い文章で頻繁に更新するのがいかに大変か、非常によく分かります。「小閑雑感」には、さぞ多大な労力を費やされてきたことと存じます。

「何事もガムシャラにやる時代というのは終わりつつある……いや、終わらせねばならない」というのも、本当に私もそう思っております。

読者と致しましても、ゆったりとした気分で読ませていただきますので、どうぞゆっくりとご更新下さい。

山中優 拝

投稿: 山中優 | 2011年9月20日 (火) 11時52分

「カラマツ模様」君に敬意を表して、謹んでその門出をお祝い申し上げます。私はパズルに興味がありますのでチェッカーマークがパズルにも見えとても親しみを感じました。変化は私たちに進歩をもたらしてくれます。また、新たな勉強をさせて頂けることをとても嬉しく思います。ありがとうございます。

投稿: 永田 良造 | 2011年9月20日 (火) 20時08分

合掌 ありがとうございます。「小閑雑感」楽しみに読ませていただいていました。(不真面目な読み方でしたが・・ごめんなさい。)読ませていただいて自分の視野が広がりました。原発については何度も読み、プリントして誌友会に持って行ったり、友人に差し上げたりしました。子育てに急ぎすぎて不登校にさせたりしましたが、自然に癒やされてきた経験から、森の中へ行く、先生の方針が素晴らしくて感動です。
函館は生まれてから3歳までいました。80過ぎの叔母が住んでいます。のんびりできる大好きな所です。
「スローブログ」楽しみです。ワクワクしています。
 再合掌

投稿: 小澤悦子 | 2011年9月20日 (火) 22時21分

唐松模様 楽しみに しています。自然界からの メツセージを
お伝え下さい フエイスブツク 日本語版も開設有難うございます。パソコンを開く楽しみが増えました。スローライフは得意です。

投稿: 嶋田 るり子 | 2011年9月20日 (火) 23時02分

合掌ありがとうございます。新しいブログの立ち上げおめでとうございます。どんな内容になっていくのか楽しみです。小閑雑感同様愛読します。再拝

投稿: 横山啓子 | 2011年9月21日 (水) 05時37分

総裁先生、

新しいブログのスタート、おめでとうございます。happy01
小閑雑感は10年を迎えたのですね。書籍を楽しみにしている知人がたくさんいます。

「唐松模様」、自然との調和が感じられるネーミングだと思います。これからも楽しみにして読ませていただきます。

投稿: 近藤静夫 | 2011年9月21日 (水) 06時34分

総裁先生
「小閑雑感」長い間ありがとうございました。
いつも真剣に読ませて頂いておりました。
そして新しいブログ「唐松模様」というタイトルとてもドキドキしています。
私は20年ほど前から八ヶ岳の森に魅せられていて、とくにカラマツが好きなのです。
黄色い葉が静かに降り積もる秋。今すぐ森へ行きたくなります。

森からのお便りを楽しみにしております。

投稿: 水越順子 | 2011年9月22日 (木) 16時59分

総裁先生
 
合掌ありがとうございます。
長年、「小閑雑感」にてのご指導ありがとうございました。大変、多くのことを学ばせて頂きました。
信徒の声を大切にして頂き、「唐松模様」の新設いただきましたこと誠にありがとうございます。
信徒の声に真剣に耳を傾けられる総裁先生のご姿勢に、心から感謝と尊敬の念と「スローブログ」楽しみにしております。

投稿: 長尾 康之 | 2011年9月23日 (金) 19時43分

合掌 ありがとうございます。

唐松模様 の ブログ を 又、楽しく拝読させていただきます。

総裁先生 ありがとうございます。

森の中のオフィス が 落成しましたら 是非 1度 おめもじさせていただきとうございます。   再拝

投稿: 山本 順子 | 2011年9月24日 (土) 12時10分

皆さん、
 新しいブログへの応援の言葉、ありがとうございます。「小閑雑感」も皆さんからの応援によって10年続けてこられました。今後も、よろしくご指導、ご鞭撻をお願い申し上げます。

投稿: 谷口 | 2011年9月26日 (月) 17時35分

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