ネット社会の発展は、宗教の世界にも影響を与えずにはおかない。生長の家でも昨年の12月、谷口清超先生の追善供養祭の模様をリアルタイムで全国にネット配信したが、そういう情報の“一方通行”だけでなく、“双方向”で、しかも心の深部に関わる情報さえ、ネットを経由させようとする試みが始まっているようだ。1月28日付の『ヘラルド・トリビューン』紙によると、先日、旧暦の正月にあたる「春節」を迎えた中国では、香港の黄大仙(Wong Tai Sin)寺院に初詣に参拝する人が数多くあるが、今年はパソコンの画面を通した“ネット参拝”ができるようにしたところ、2万人を超える人々がログインして参拝したという。この寺院は、香港で最大の道教寺院で年間に約300万人の参拝客が訪れるという。
本欄の読者ならSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のことをご存じだろう。昨年10月末に谷口清超先生へ感謝の言葉を書くためにアメリカの大手SNS「フェースブック」(Facebook)に生長の家のグループを開設したところ、日本からも多くの人々に参加していただいた。その後、この日本のグループの動きに目立ったものはないが、同時に開設した英語のグループのメンバーの間からは、新しい動きが始まっている。それは、「Seicho-No-Ie Book Club」(生長の家ブッククラブ)の発足であり、その中で『生命の實相』第1巻を使ったディスカッションが行われていることは、注目に値する。
これは言わば“『生命の實相』輪読会”のオンライン版で、メンバーは今日現在で37人いる。人数は決して多くはないが、メンバーの住んでいる国を見ると、日本、ブラジル、コロンビア、アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツ、スイス、となかなか多彩である。ブッククラブのリーダーは、アメリカのニューヨーク教区教化部長、ブルース・マレリー本部講師(Bruce G. Mallery)で、国際本部の国際部北米課長、メイ利子本部講師がシスオペを務めている。
Recall that earlier generations faced down fascism and communism not just with missiles and tanks, but with sturdy alliances and enduring convictions. (先人たちがファシズムと共産主義に対峙して勝利したのは、ミサイルや戦車によるだけではなく、断乎とした同盟関係と強固な信念にもよることを思い出してほしい)
まさに「光陰矢のごとし」の印象とともに今年は終ろうとしているが、その理由の1つは、恐らく著書を多く出させていただいたからだ。発行日でいうと3月1日が『日々の祈り』、9月1日に『小閑雑感 Part 8』、11月22日は『日時計主義とは何か?』で、クリスマスには『小閑雑感 Part 9』(発行日は1月1日)がもう出ていた。講習会の往復の旅程で校正作業をすることもあった。その間、全国大会あり、国際教修会あり、宇治や長崎での大祭もあった。しかし、現在の私のスケジュールは、講習会が全国59教区で毎年行われていたときと比べれば、相当ゆったりしているはずなのである。だから、私が勝手にやることを増やしているのである。
私は最近、長らく使っていたノートパソコンを“新調”して、ここ1週間ぐらい数々の移行作業を行っている。OSをWindows XP から Vista に思い切って変更してみたが、画面表示があまりにも違うので、あわてて旧式のXPのタイプに画面設定を変更して使うことにした。パソコンは毎日使う“道具”だから、とにかく慣れているものを無理に変更することはない、と私は思う。旧い機械は、キーボードのキーの文字が一部はげてきて読みにくくなっているのはいいとしても、ハードディスクが一杯になってきただけでなく、アクセスが遅くなり、実用上も不都合を感じるようになっていた。XPには、ハードディスクの“クリーンアップ”機能が付いているが、それを2~3回実行しても目立った変化はなかった。使わなくなったデータ等のファイルは、CDやDVDへ移しかえることもしているが、ご存じのように、私は最近になってビデオを撮るようになった。すると、ハードディスクがデータで埋まっていく速度がぐんと増したのである。
昨年12月17日の私のブログに書いたことですが、国連の食糧農業機関(FAO)がその月に『Livestock's Long Shadow(家畜の長い影)』という題の報告書を出しました。それによると、世界の産業の畜産部門が生み出す温室効果ガスは、運輸部門が排出する割合(全体の13.5%)を上回る「18%」に達するというのです。運輸部門の中には、航空機や船舶、そして無数の自動車から出る排気ガスなどが含まれるのですが、それよりも畜産業が排出する温室効果ガスの量が多いというのに、私は驚きました。この畜産部門が排出するガスには、餌となる穀物を育てるための化学肥料や、餌そのものの製造過程から出る分、牧養地開拓のための森林伐採で排出される分、また糞の処理過程で出る分、家畜自体が出すメタンガス、家畜とその飼料の運搬過程から出るガスなどが含まれます。
少し私的なことに触れよう。今年、私の単行本は3点が出版された。本欄をまとめた『小閑雑感 Part 5』と同『Part 6』のほかに、かつて月刊『光の泉』誌に連載していた長編小説『秘境』が1冊の本として11月に上梓されたことは、私にとって特にうれしい出来事だった。私は学生時代、同人誌に属して小説家になりたいと思っていた時期もあったから、そんな淡い希望が形の上では実現したことになる。もっとも、私は2003年にすでに短篇小説集『神を演じる人々』を出している。しかし、長編が本になることの手ごたえは、やはり違う。そんな思い入れもあって、本のカバー用に自分で絵を描いてしまった。こんなことも初めてだ。
私は、昨年6月11日の本欄で、火星にある“人面岩”の話に触れたことがある。また、本欄の前身である『小閑雑感 Part 1』では、2001年6月1日に「火星の顔」と題して少し詳しくこの話を紹介したので、ここでは簡単な説明に留めよう。火星の“人面岩”とは、火星の「シドニア(Cydonia)」と呼ばれる地域にある全長3kmほどの台地のような地表の隆起で、これが上空のある角度から見ると「人間の顔」のように見えたことから、「火星上の顔(Face on Mars)」と呼ばれるようになった。そして、「そんなものが偶然にできるはずがないから、知性のある何者かが造ったに違いない」という議論が起こって、一時騒がれたのである。
本欄から生まれた単行本『小閑雑感』シリーズを発行している世界聖典普及協会の人から、興味ある話を聞いた。このほど「出版文化産業振興財団(JPIC)」がインターネット上で始めた「読ませ大賞」という本のランキング・サイトに、私の最新刊『小閑雑感 Part 6』が載っているというのである。もちろん全国ランキングにあるのではないが、「50~59歳」の「関東地方」の「男性」「会社員」が推薦する本のランキングでは「第1位」というのだから驚いた。私自身、そのサイトへ行って確認したが、何回確認してもちゃんとそこにある。ウーンと唸って考え込んでしまった。理由がわからないのである。
こういう立派なサイトに自分の本がランクされたのだから、唸っていないで素直に喜んだらいいのかもしれない。しかし、私にとっては、闇の中で鼻をつままれたような感じだ。なぜなら、『小閑雑感 Part 6』の奥付の発行日は11月1日で、今日は3日である。もちろん、本そのものは少し前から流通していて、10月29日の和歌山市での生長の家講習会では100部以上頒布された。しかし、この本は一般書店では入手が難しい。できたてホヤホヤの本で、しかも一般に流通していないものが、書籍ランキングの上位に登録されるというのは、どうも解せないのである。まことに申し訳ない言い方になるが、一時は、サイトのソフトウエアにバグがあるのかもしれないと考えた。
それを可能にしてくれるのが文書や映像の電子化なのだ。たぶん読者の中には、図書館や博物館のサイトを愛用している人もおられるだろう。その場合、古い文書や遺跡からの出土品の映像なども、手元で見ることができるに違いない。恥ずかしながら、私はそういう経験を今日までしたことがなかった。が、9月16日号の『New Scientist』誌をパラパラと見ていたら、「オンラインの伝説」(Legends online)という題の小さな記事の横に、曇天下に凧を揚げている紳士の絵が並んでいて、「電気から電子へ」(from electric to electronic)というキャプションがついているのが目に留まった。この絵は、ベンジャミン・フランクリン氏(Benjamin Franklin)が雷は電気であることを証明した、あの有名な実験を描いたものだとすぐ分かった。
この絵そのものが、ニューヨーク市立博物館所蔵と書いてあったから、恐らく電子化されたものを同誌の版元がイギリスへ送信してもらったものだ。そのこと自体は驚くことはないが、私が興味をもったのは、記事の内容だった。それによると、ロンドンにある英国王立協会(the Royal Society)は所蔵文書の電子化に取り組んできたが、このほどその一部を期間限定でインターネット上に無料公開したという。その中には、“世界最初の科学雑誌”ともいえる『Philosophical Transactions』(哲学的往来、1665年創刊)誌も含まれていて、同協会のサイトへ訪れるとフランクリンの凧の実験(1752年)を初め、エドムンド・ハレー(Edmund Halley)のハレー彗星の発見(1705年)、ニュートンの反射望遠鏡の発明、スティーブン・ホーキング博士(Stephen Hawking)の最初の論文、DNAの構造を解明したワトソン(James Watson)とクリック(Francis Crick)の1954年の論文などが読める、と書いてあった。
部外者である私がこんなことを言っても、イスラームの信奉者には「余計なお世話」と思われるかもしれないが、イスラーム内部にもこのことを危機感をもって訴えている人はいるのである。UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)でイスラム法を教えているカーレド・アブ・エルファドル氏(Khaled Abou El Fadl)は、昨年出版した The Great Theft: Wrestling Islam from The Exremists (大いなる窃盗--過激派からイスラームを救う闘い)の中で、「今日のイスラーム社会に於いては法解釈の権威が危機に瀕しており、混乱の極みにある」(p.26)として、次のように書いている:
事の起こりは、カナダのケベックに住む26歳のカイル・マクドナルド氏(Kyle MacDonald)が、昨年の7月12日、「赤いゼムクリップ1個を家と交換しよう」と思い立ち、インターネット上に「One Red Paperclip」(1個の赤いゼムクリップ)というブログを立ち上げた所から始まる。彼が日本の民話を知っていたとは思えないが、発想は「小さなものから始めて、少しずつ価値あるものへと交換して、最終的には自分とガールフレンドが一緒に住む家と交換すしよう」というもので、「わらしべ長者」を地でゆく考え方だ。その計画をブログに発表し、交換相手を募っていった。すると、バンクーバーの2人から提供のあった「魚型のボールペン」と7月半ばに交換できた。その直後には、アメリカのシアトルに住む彫刻家から「人の顔」をあしらった「ドアノブ」とボールペンを交換する話がまとまった。続く25日には、マサチューセッツ州アムハーストに住む人と「バーベキュー用ストーブ」とドアノブを交換することができた。