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2011年5月28日

“森の中のオフィス”概観

 前回の本欄では、今年3月の大震災と原発事故を教訓として、生長の家の“森の中のオフィス”がエネルギー自給を目指していることを述べたが、今回はそのオフィスの設計につOif_bld2011d いて簡単に述べよう。以前に本欄でも触れたように、オフィスは木造2階建てで、その屋根のほぼ全面に太陽光発電装置と太陽熱集熱器を備える。外観のデザインは、本部の会議での数回の見直しの後、ここに掲げたスケッチに描かれたものにほぼ決まっている。太陽光で作った電力は蓄電池に貯めて利用し、天井部分から導入した太陽熱は壁面を通して床下へ送り、主として暖房に利用する。オフィスの外壁には地元産のカラマツ材を横張りする。壁面は通風をよくするため、木枠の窓を大きくとりトリプルガラスで断熱する。建物からはウッドデッキを張り出すことで、外気に直接触れて“森林浴”ができるような執務環境を提供する。
 
 ざっと描くとこうなるが、“炭素ゼロ”を可能にするエネルギー系統について補足しよう。オフィス建物の施工は清水建設が行うが、ここは環境技術の研究に熱心である点が評価された。例えば、27日付の『日本経済新聞』には、同社が今夏の節電対策として、東京・江東区の技術研究所の省エネオフィスを“本番稼働”することが報じられている。そこでは、「太陽光発電と蓄電池を組み合わせ効率的に電力を使うマイクログリッド(小規模分散型電源)と各種の設備機器を一体的に運用する制御システムを研究所の全フロアに導入。電力消費を昨夏比で37%削減する」としている。我々もこういうシステムを利用できれば、消費電力を最小限に止めることができるだろう。なお、オフィスが立地する標高1300メートルの高地では、冬場かなり冷え込むので、太陽エネルギーの不足分はバイオマス発電とそこからの熱利用を予定している。上掲のスケッチ画の右上端に見えるのが、そのためのエネルギー・プラントである。

Oif_bldplan03  オフィスの立地場所は八ヶ岳南麓のなだらかな斜面で、そこへ7~8棟の木造建築が南北に並ぶ。このうちの2棟を西側から見た立面図をここに掲げる。夏は真上からの強い日差しを防ぐ必要があるが、冬場は室内にできるだけ日差しを引き入れるために、棟と棟の間には空間がある。また、夏場は南風を通すために、建物の南側を吹き抜け構造にしている。これで、冷房の必要はほとんどないはずだ。オフィス全体のスケッチ画では、手前(東側)に川が描かれているが、この川は現在ほとんど水がない。しかし、建物の西側には水量のある川がもう1本流れているから、デッキに出て仕事をしていれば、その音が聞こえてくるはずだ。もちろんそのほかに、森を抜ける風の音や、鳥たちの鳴き声はふんだんに聞けるだろう。

 谷口 雅宣

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コメント

総裁先生
いよいよ具体的に国際本部の北杜市移転が現実化してきました。おめでとうございます。ところで先生は当然現在お使いの山小屋の別荘から通勤されると思いますが通勤手段は電気自動車をお使いになるのですか、それとも電動アシストをお使いになるのですか、又は前総裁先生みたいに徒歩通勤されるのか、信徒は興味津々です。ぜひとも教示願えば幸いに存じます。でも本部に隣接していれば一石二鳥の感じもありますが。

投稿: 直井 誠 | 2011年5月29日 00:57

直井さん、
 
 久しぶりですね。

>>又は前総裁先生みたいに徒歩通勤されるのか、信徒は興味津々です。<<

 「信徒」が興味津々なのでしょうか? そうではなく、貴方が興味津々なのですよね。そういうことになぜ興味津々なのか、教えていただけますか?

投稿: 谷口 | 2011年5月29日 18:37

総裁先生、直にはご無沙汰しております。

昨年の神奈川講習会に握手して以来かと思われます。
私も興味津々は間違いありません。
徒歩通勤ともなれば当然、それだけ健康に気をつかっている事にもなりますし、況しては山の中ですから肺活量も増大します、むしろ都会のゴミゴミした環境よりも大気が清浄で厳しい気候もありますが毎日すがすがしい空気が味わえると思うので、徒歩通勤されるのかなと勝手に思いました。
でも新しい国際本部とお住まい予定の別荘の距離がわからなくては徒歩通勤もできません。前総裁先生みたいに(原宿の空き缶拾いが目的ではありませんけど)通勤する度に道端にゴミが落ちているとは限りませんから。大変失礼しました。
自転車通勤にしても高低差がありますから不向きです。電動アシストでも電池を毎回フル充電しないとおっつかないでしょう。

究極の手段としてはインターネット回線を繋いで通勤せずに自宅勤務で何か必要な時に本部に行く方法もあり得ますね。
以上が私が勝手に思っている事でした。


当たっているかいないかは別として・・・。


ありがとうございます、合掌。

投稿: 直井 誠 | 2011年5月31日 08:05

総裁雅宣先生「森の中のオフィス」概観をお示し下さいましてありがとうございます。山梨県がより身近に八ッ岳南麓が新しい都のように思われます。私たち信徒は、新国際本部よりの先生のメッセージを何よりも楽しみにしています。今の時代にあった先生の直接ご指導を受けられるが故に清超先生、雅宣先生のご本も楽しく読ませていただけるものだとありがたく思います。神想観実習に毎日励んでいますが、「新四無量心を行ずる」のCDもあればとつい思ってしまいます。合掌

投稿: 赤嶺里子 | 2011年5月31日 08:21

直井さん、

 現在の山荘周辺の道路事情は大変、悪いです。また、肉体は老化していきますから、歩いて通うには酷な部分があります。とにかく2年先のことなので、まだ決めていません。それより、貴方は“現地”の近くへ行かれたことがありますか?

投稿: 谷口 | 2011年5月31日 11:46

総裁先生、度重なる質問にお答え致します。

私は幼少の頃、川崎公害喘息患者でした。そのおかげで毎年夏休みの7月小学校1〜4年生は神奈川県立三浦臨海学園に転地療養させていただきました。また、8月は小学校5.6年生と中学校1〜3年生は川崎市立八ヶ岳青年自然の家に転地療養に行っていました。ですからだいたい昔も今もインフラ整備は整っていないと思います。小淵沢から定期路線バスがあります。

投稿: 直井 誠 | 2011年5月31日 21:19

直井さん、

 貴方が子供の頃よりは、インフラは整っていると思います。ずいぶん興味がおありのようなので、ぜひ一度、現地へ遊びに来てください。柳生博さんの「八ヶ岳倶楽部」の隣です。

投稿: 谷口 | 2011年5月31日 22:54

赤嶺さん、

 八ヶ岳南麓を“新しい都”にしたいと思います。ただし、「都会」という意味の都ではなく、「文化の中心」という意味です。ステキな助言、ありがとうございました。

投稿: 谷口 | 2011年5月31日 23:00

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