« ブラックソン師の息子 | トップページ | 被災地の海岸を行く »

2011年4月11日

新生日本の実現に邁進する祈り

 東日本大震災から1カ月がたち、当初の想像以上に深刻な被害の全貌がようやく見えてきた。被災者の方々に改めて心からお見舞い申し上げるとともに、世界の支援に感謝し、国が一体となって復興に向けて取り組む気運を盛り上げていきたい。3月17日の本欄で祈りの言葉を発表したが、未来を展望したものも必要と考え以下、追加して発表します。この祈りの言葉は、読者において自由に複製し、配布し、使ってくださって結構です。

----------------------------------------
 国土再建の槌音が響いている。
 現象の無秩序が消えて、秩序が現れつつある。それが生命本然の営みであるから、私たちは喜びを感じるのである。冬の枯れ野が眼前に広がるように見えても、土の中、樹木の幹の中、氷原の下層では、新たな息吹が始まっている。そのように、生命は常に無秩序を乗り越えて秩序を生み出し続けるのである。破壊と思われるものの背後で、建設が行われている。また、建設されたものの背後から破壊が始まるのである。表面の「現象」を見れば、世界は常に変化する。しかし、その変化の原因である生命は、常に活動し、生み出し、拡大している。それが生命の実相である。

 日本はこれから新生するのである。物質的繁栄が人間と国家の目的であり、幸福の源泉だとする考えとは別の方向へ、人生と国とを進展させる時期が来たのである。物質が悪いのではない。物質の過剰が悪いのである。物品の山、食品の山の中に埋ずまって、そのどこかに“宝”があると探しているのでは“本当の価値”を見出すことはできない。“本当の価値”とは、物品や食品になる前のアイディアであり、さらにそれらアイディアの背後にある“与える心”“愛でる心”“慈しむ心”である。物質は、それらを表現するための手段に過ぎない。しかるにそれが手段であることを忘れ、物品や食品を至上目的とするところから“奪う心”“妬む心”“憎む心”が生じるのである。

 助け合いの中から、新たな富が生み出されている。
 富は、他者(ひと)のためになる物や事があるところに生まれる。それが人間の心に認められたときに、金銭的な値段がつくのである。金銭的な価値は富の本質ではなく、人間の心が認めた度合いを示しているに過ぎない。その証拠に、自然界はそこに生きる生物にとってなくてならぬものだから、どの地点もそのままで価値がある。したがって、それら無数の地点が集まった全体は、無限価値を有している。山にある森は酸素を生み出し、生物を養い、川を流し、水を清め、海を豊かにしているが、人間がその価値をあまり認めないから、「山林」や「原野」は「宅地」より値段が低いのである。だから私たちは、もっと人や物や自然の価値を認めよう。認めて誉めることで、実相の豊かさを引きだそう。
 
 神は無限の富を私たちの前にすでに与え給う。高い山、深い森、豊かな水、複雑な地形、変化に富んだ気候、そして多様な生物。人間社会は、それらに支えられて存在してきた。だから、それらを破壊することで、人間社会が豊かになるはずがないのである。人間社会は助け合いによって成立しており、個人一人で生きることができないように、人間は他の生物と助け合うことで豊かな生活を初めて実現できるのである。新たな富は「奪う」ことではなく、「与える」ことによって実現する。私たちはそれを人間社会の中だけでなく、自然界においても実践し、「本当の価値」を引き出し、豊かな自然と豊かな人の心とが共存する新生日本の建設に邁進するのである。
 
 その機会を与えてくださった神様に、心から感謝申し上げます。
 
 谷口 雅宣

|

« ブラックソン師の息子 | トップページ | 被災地の海岸を行く »

コメント

総裁先生
合掌ありがとうございます。今日も福島や茨城で大きな余震が起こったのが報道されました。大震災から1ヶ月経った今も未だ行方不明の方の数の多さに言葉を失います。また、自衛隊の隊員の方が過労から、お亡くなりになったり、心が折れたりされているとの報道に被災者のみなさま、関係者のみなさまは塗墨の苦しみにあられるのだと、こちらからは、ただただ祈らせていただく毎日です。総裁先生には、3月17日のお祈りに続いて、
「新生日本の実現に邁進する祈り」をご発表いただき、
心より感謝申し上げます。このお祈りも、ポルトガル語
に翻訳されるのでしょうか?今月のポ語誌友会で是非とも使わせていただきたいと思います。総裁先生のお深い
お祈りのお言葉のすべてに生長の家の信徒でいさせていただけていることに感謝でいっぱいです。
今夜から、さっそく新しいお祈りをさせていただきました。職場の皆さんや病院の先生方にも複製して配らせていただきます。先生、本当にありがとうございます。
           再拝  岡田さおり

投稿: 岡田さおり | 2011年4月11日 23:50

合掌、ありがとうございます。今日岡山教区からの支援物資の受取りの愛行に行ってきました。皆様の愛念に感謝しております。そして総裁先生のこの祈りによって、私のこころも晴れました。私は2年半前に食道癌の手術を受け、妻の泣きながらの訴えで信仰の道に入りました。おかげで今はなんの恐れも無く再建しています。古稀の歳になりますが、私の欠点は思ったことは言わねばならないという若いときからの正義感です。電力勤務中は、いろいろな修羅場を経験してきました。みんな一所懸命やってきました。それぞれの立場で見えないだけです。このたびは大変失礼しました。しかし、ありがとうございます。

投稿: 手塚 | 2011年4月12日 00:09

小閑雑感を拝読しました。生命の実相のような哲学的な宗教書ではなく、理詰めな左脳的視点でジャーナリスト的本が以外でした。難解で最後まで読めませんでした。誌友会でも同様意見がほとんどで講師も小閑雑感中の質問回答に窮しておられました。今日は素朴な疑問で質問します。森のオフィス構想は理解出来ますが、都会に居る会社や一般住人が生長の家が推進の森の生活に同調し移住する人々が増えると移住地を求めてまた森林破壊に繋がらないのでしょうか。また信者である電子部品製造工場の社長が、太陽光発電、電気自動車、LED、等の効果はわかるが、生産時点でのco2排出量の方が遥かに多く製造していて本当に地球のためになるのか疑問を感じると話していました。(例:LEDより蛍光灯を製造する方がco2排出量が少なく耐久年数や総合的な排出量を計算しても蛍光灯の方がいいとの事)
私は薬剤師をしており、知人から栄える会の村上和雄教授の講演会の案内状を頂き参加、大変感動し生長の家に興味を持ち、その後生命の実相を拝読し感動しました。初心者的質問ですが見解を希望します。合掌

投稿: 高橋健幸 | 2011年4月12日 02:36

総裁
谷口 雅宣 先生

新生日本の実現に邁進する祈りをご発表くださり、ありがとうございます。
心より感謝申し上げます。
先にお示し下さいました、自然と人間の大調和を観ずる祈りに同じく、この度の総裁先生のお祈りに、信徒がなるべく早く接することが出来ますよう、努めさせていただきます。そして、日本の皆様方の復興に向けた取り組みに心を致しつつ、アメリカの私ども信徒も継続的に復興に向けて尽力する気運を盛り上げて参ります。

ありがとうございました。

          アメリカ合衆国教化総長
              勅使川原 淑子 拝


投稿: 勅使川原 淑子 | 2011年4月12日 05:26

合掌 ありがとうございます。
 
 初めて宇治の練成を受けさせていただいたときの気持ちと同じ思いを感じています。

 総裁先生 ありがとうございます。

   

投稿: 山本 順子 | 2011年4月12日 06:20

この度は、未来を展望した力強い「新生日本の実現に邁進する祈り」をご発表いただきありがとうございます。
現在、国際本部では宗務課が担当して毎日職員が交替で東日本大震災被災者支援のための聖経読誦行を行っています。
 この聖経読誦の際に「自然と人間の大調和を観ずる祈り」を拝読していますが、祈る側の新たな決意を込めて、本日からは「新生日本の実現に邁進する祈り」の拝読も加えて行じて参りたいと考えます。また、教化・講師部で行っている朝礼時の際に拝読している「自然と人間の大調和を観ずる祈り」と日々、交互にこの祈りの拝読を加えて参ります。ありがとうございます。
教化・講師部長 目等 泰夫

投稿: 目等 泰夫 | 2011年4月12日 08:37

高橋さん、
 コメントと質問、ありがとうございます。
 「小閑雑感」は本欄の題名であると同時に、単行本のタイトルでもあります。あなたが読まれたのは、どちらの方でしょうか? また、単行本の場合、何巻目を読まれたのでしょうか? また、どちらの教区で誌友会に出られたのでしょうか?

 CO2の排出量の計算ですが、いろいろの立場の人がいて、それぞれ色々な数値を使って自分の立場を擁護しています。ですから、「こんな意見がある」だけでは正邪の判断は困難です。また、太陽光発電の場合、技術革新の問題もあり、また耐用年数や日照量との関係で細かい計算をする必要もあります。

 私の『“森の中”へ行く』という本を読んでいただくと、あなたの疑問の幾分かはなくなるのではないかと期待しています。このブログでも、温暖化抑制の問題は数多く扱っているので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

投稿: 谷口 | 2011年4月12日 11:18

合掌 総裁先生 いつも素晴らしいご指導ありがとうございます。3月17日にご発表いただいた「自然と人間の大調和を観ずる祈り」で、救われた思いがいたし、毎日、拝読させていただいております。そして、また、この「新生日本の実現に邁進する祈り」をご発表頂き、本当にありがとうございます。
 進むべき道を明示し、照らしていただく「祈り」…ありがたく祈らせていただきます。14日には、相愛会誌友会と地区連の会議がありますので、コピーさせていただいて参加者の皆様にお配りして拝読し、祈りの輪を広げて行きます。感謝 再合掌

投稿: 石田 盛喜代 | 2011年4月12日 14:06

ありがとうございます。
わたくしは、発展途上国の方々に保健医療分野の日本の経験を指導させていただく、財団で働いています。
この度の震災に対して、翌日から各国からお見舞のメール、電話をいただきました。45ヶ国77名以上に及び、日本のODAの積み重ねてきた貢献を、彼らのメッセージにしみじみ感じました。
一番早いメールはアフガニスタンからでした。次いでベリーズ、イラクと続きました。イスラム教徒のイラクの研修生はアラーの神が側にいる事を忘れないで、と真剣な祈りが伝わってくるようでした。日本の皆様方の血税は遠い国で形を変えて息づき、日本への感謝と尊敬の念となって、守られている事に気づきました。東北地方の多くの方々の、生命が、たくさんのことをきづかせてくれました。尊い生命に対して、どのように祈ったら良いか、お示しいただけて、本当に気持ちが楽になりました。
総裁先生に感謝いたします。再拝

投稿: 松村益子 | 2011年4月12日 20:14

総裁先生

合掌 ありがとうございます。

『日本はこれから新生するのである。』の段落に感動しました(T_T)

この震災を通して私たちは、多くの人々に垣間見た『本来の姿』に気付きました。

私たちは決して震災の悲惨さや、これからの生活の心配を数えるのではなく、『足るを知る心』『おもんばかる心』『律する心』を持ちつつ、明るく前向きに生きて行こうと思いました。

ありがとうございました。

投稿: 青木繁和 | 2011年4月12日 22:36

谷口雅宣先生、
新生日本の実現に邁進する祈りのお言葉ありがとうございます。
祈りのお言葉に身が引き締まりきたえられます。厳しさの中に愛があり真がありとても素敵なお祈りです。 世界中の人類がこの災害の困難を越え力強く進んでいく日本の国を、皆々様を応援しています。どうぞ力強く前進される事をお祈りしています。 

シアトルワシントンより!
合掌、東雪江

投稿: 東 雪江 | 2011年4月13日 08:42

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« ブラックソン師の息子 | トップページ | 被災地の海岸を行く »