太陽光でパソコンを使う (2)
4月23~24日には長崎県西海市の生長の家総本山へ行ったので、パソコン使用時の“炭素ゼロ化”はかなわなかった。羽田空港から長崎へ飛び、長崎空港から本山の公邸まで車に揺られ、さらに夕食後にも机に向かう。この間にパソコンに向かう時間は案外長い。だから就寝時には、私のパソコンの電気残量はほとんどゼロになっていた。宿泊した公邸の屋根には、太陽光発電装置がない。ということは、公邸の電灯線から充電する以外に方法はない。
しかし考えてみれば、同本山の温故資料館脇の斜面には160kwh、また練成道場の屋根には50kwhという大規模の太陽光発電装置があり、日照があるかぎり発電を続けているのだから、“炭素ゼロ”の方法はあるはずなのだ。問題は、それらの装置で生み出した電気が直接、電力会社に流れている点だ。これが何かの形で貯めてあれば、そこからの給電で次の日の使用量は悠々まかなえる。これは、今後の課題として、当面は旅行のある日の”炭素ゼロ”は望めそうもない。
そこで、せめて旅行のない日における“炭素ゼロ化”を考えた。これは、1日を通じてのパソコンの使用時間を短縮できれば可能である。そのためには、パソコンを使う仕事の一部を別の方法に置き換えるというのが、現実的な選択だろう。私の場合、パソコンを使う仕事で時間を最も費やすのは、文章の作成である。だから、パソコンを使わずに文章を書く時間を設けることで、“炭素ゼロ化”に近づくことができる。
このためには、昔やっていたように、原稿用紙に文章を書くことが考えられる。しかし、今の社会では編集・出版はほとんどコンピューター化しているから、一度紙に書いた原稿は、誰かがどこかでコンピューター用のファイルに変換しなければならない。この作業に電力が使われるから結局、原稿用紙の使用は“炭素ゼロ”にはならない。
こうして私がたどりついた苦肉の策は、文章作成にパソコン以外の“補助機”を使う方法だった。本欄の永年の読者なら記憶にあると思うが、私は事務所や自宅以外で文章を書くときのために、パソコンとデーター互換性のある“入力補助機”を買ったことがある。また、いわゆる「携帯用多機能端末」のアイポッドタッチ(iPod touch)を使っている。この2つを文章作成に使えば、その分、パソコンの使用時間は削減される。ただし、こういう“ガジェット”もそれぞれ電気で動くから、それらのバッテリーも太陽光で充電する必要がある。
そんなこんなで今、私は「太陽光だけでパソコンを動かす」ことを目指して、次のような方策を採っている:
①朝の2~3時間で、パソコンと補助機のバッテリーを満タンにする
②文章作成の下書き用としては、補助機の方を主に使い、仕上げにパソコンを使う
この2つの方法では、“炭素ゼロ化”は不完全だ。私は、生長の家の講習会などでもパソコンを多用するから、その仕事のために別のパソコンを動かすことがある。そうなると、太陽光だけでパソコンの仕事ができる日とできない日ができてしまう。そこで今、検討しているのは、太陽光発電で得た電気をいったん蓄電池に保管することだ。こうしておけば、太陽が沈んでから電気が不足した場合でも、蓄電池の電気を使うことができる。実は、本欄の読者の1人が、この方法が可能だと教えてくださった。実現した暁には、またご報告しよう。
谷口 雅宣
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コメント
総裁先生の努力する姿が心に染みました。
確かにパソコンを使うと電池が減りますし、充電にも電力を使いますよね・・・
今は乾電池も充電式が出ていると思います。
そこで電気屋で売っている「ポメラ」っていうメモ帳(乾電池式)が便利かと思います。
USBを介してパソコンの方にデータを取り込むことも出来るようです。間違っていましたら申し訳ありません。
サイトのURL載せます
http://www.kingjim.co.jp/pomera/
投稿: 桑原祥太 | 2011年4月26日 23:27
桑原さん、
コメント、ありがとうございます。
実は、私はポメラを使っていて、そのことを文章では「入力補助機」と表現しています。ポメラ用の電池も、もちろん充電式です。
でも、貴方のように書いてあれば、もっと分かりやすかったですね。ポメラお使いですか?
投稿: 谷口 | 2011年4月27日 10:44
合掌ありがとうございます。
総裁先生、お返事ありがとうございました。
表現のことは気になさらないで下さい。
ポメラを使ってらっしゃるのですね、すごく便利がよい製品ですが私は使っていないのです。
錬成などのメモに使いたいと思っている次第です。ありがとうございます。
合掌、再拝。
投稿: 桑原祥太 | 2011年4月27日 21:54