« エゾシカの肉 | トップページ | 親・ご先祖は人生の共同構築者 »

2010年9月22日

本の“自炊”を試みる

 最近、その筋の人々が“自炊”と呼んでいる作業をやってみた。この呼称の由来はよく分からないが、簡単に言うと、自分が所有する本を、自分のノートパソコンや iPhone などの携帯端末用に電子化することである。それによって何冊もの本を持ち運ぶ手間が省け、どこでも本が読めることになる。市販の電子本をネットで買えば同じことができるが、電子化されていない本はまだまだ多く、電子本が入手できたとしても、その値段は紙の本とそれほど違わないから、コストはバカにならない。
 
 本の“自炊”は、持っている本を1冊丸ごとバラバラに解体して、各ページをスキャナーでパソコンに取り込むことで行う。私のように、本を書くことが仕事の重要な一部である人間にとって、これはさすがに躊躇する。が、ある有名な生長の家本部講師が、谷口雅春先生の本が出ると一度に2冊を購入して、1冊を愛蔵用として奇麗なままで取り置き、他の1冊を講話用として、これに傍線を引いたり、注釈を書き込んだり、付箋を貼ったりして、ボロボロになるまで徹底的に利用するという話を思い出して、「電子化した本も徹底的に利用すれば、オリジナルの解体は許される」などと自分にいい聞かせて、この作業をした。それでも、分厚い表紙の立派な上製本を解体する気にはなれず、まずは文庫本を試した。それも最初は、売られていた本ではなく、岩波文庫の『読書のすすめ』という無料の宣伝用冊子で試してみることにした。ページ数も84ページでそう多くないから、テストケースとして最適と思ったのである。
 
 手元にあったシートフィーダー付きの携帯型スキャナーで、案外簡単にできた。ファイルをPDF形式で保存し、それを添付ファイルとして自分の iPod touch へメールで送信し、受け取った後は、無料アプリの「iBooks」を立ち上げてファイルを開くと、自動的にアプリ内の本棚に収納される。それだけのことだ。でき上がったPDFファイルは、「1.5MB」とサイズが大きいのが気になる。また、iPod touch の画面では、文庫本の1ページの文字が小さすぎるので、指の操作で画面を拡大し、スクロールしながら読むのが面倒だ。が、それ以外の点では、十分実用に耐えると感じた。
 
 これに気をよくした私は、次に、自分の本の“自炊”を試みた。が、やはり分厚い本を解体する気にはなれないので、最近生長の家から発行されたブックレット『自然と芸術について』を、電子化の対象に選んだ。こちらの総ページ数は、カラーの口絵を入れて104ページだ。しかし、データー量が多かったらしく、でき上がったPDFファイルは「5MB」を超えてしまった。iPod touch で読もうとすると、画面が小さい上に、1ページを読み込むのに時間がかかるので、実用的とは言えない。ただし、パソコン上では何とか実用に耐える。本欄の読者にはパソコンユーザーも多いので、私の電子本のサイトの「その他」のページに掲げることにした。興味のある人は、覗いてみてください。
 
 谷口 雅宣

|

« エゾシカの肉 | トップページ | 親・ご先祖は人生の共同構築者 »

コメント

谷口雅宣先生

 合掌、ありがとうございます。
 富山県教化部の後藤富善です。

 今回のPDFファイルも、手持ちのiPod touch、iPadへすんなりとダウンロード出来、拝読できました。特に今回の、『自然と芸術について』の書籍データの無料提供には、感動と共に驚きも大きかったです。iPad用のアプリである「i文庫HD」で開くと電子書籍そのもので、将来的にはこのような形で頒布される道も開かれるのだろうと感じました。ワクワクするものがあります。

 私も手持ちの「生長の家」の書籍の中から、複数所有しているものをいわゆる“自炊”しており、iPod touch、iPadに所蔵しています。特にiPad内のものは誌友会出講時等で大いに活躍しています。最初は躊躇しましたが、その書籍の可能性を最大限に活かすことにもなると思い、“自炊”を断行しました。ちなみに解体・スキャンした後の書籍は、二穴パンチで穴を開け、フォルダに閉じ、拝読可能にして残しています。

 ところで、“自炊”データの移行は、以前はメール経由(PCから自分宛に添付ファイルを送信する方法)で行っていました。ただその場合、大きいデータになると添付できないという欠点がありました。それで、他の方法を探したところ、Google Document(無料、PCのみ)と、Dropbox(無料、PC、iPhone類全て対応)の使い勝手が良さそうだったので、現在その二つを活用しています。DropboxはiPod touch、iPhone、iPad全てに対応しています。GoogleDocumentは、PCのみの対応です。
また、そのデータをiPod touch、iPadに読み込むアプリはGoodReader(115円)を使用しています。GoodReaderは、iPhoneにも対応しています。

 PCで使用しているGoogleDocumentは、GoogleのGmailに登録(無料)していると使用できるサービスです。無料での使用可能容量は1GBです。作成したPDFデータをGoogleDocumentで読み込み保存します。GoogleDocumentと、iPod touch、iPhone、iPadは、メールアドレスの登録により同期させることが可能です。私の場合iPod touch、iPad内のGoodReaderからGoogleDocumentにアクセスし、そこからPDFデータを読み込んでいます。読み込んだデータを開く際に、「iBooks」「i文庫HD」(800円)等のどれから開くか聞いてきますので、その時に書籍データは「i文庫HD」で開くようにし、ファイルデータ等は「iBooks」で主に開くようにしています。

 Dropboxは、ソフトを無料でダウンロード(PC、iPhone類も全て)できます。Googleで検索すると無料ダウンロードサイトが紹介されます。無料でも容量は2GBまで使用可能です。使用方法は、PC上でDropboxに名前を付けて保存すると、iPod touch、iPhone、iPadが通信圏内にある時に、それらにインストールしたDropboxに自動的に同期します。その後、それぞれのDropboxを開くとその中に保存されています。そのデータを開く際にやはり開くアプリを聞いてきますので、その時指定します。データを同期させる手間がかからないので、使い勝手はかなり良いです。容量も有料で増やすことが可能ですが、2GBで当分は大丈夫です。Dropboxは、メール添付不可能な大きいデータも、余裕で保存できるので助かっています。

 またGoogleDocumentでは、70MBくらいの容量のデータをダウンロードしましたが、問題無く行えました。そのデータはGoodReaderでもサクサクと軽快に開くことが出来ました。それはiPod touch、iPadでも同様でした。iPhoneは持っていないため、未確認です。

 以上、説明が分かり難いところが多々あると思いましたが、ご報告させて頂きました。

 また、追加情報があればご報告致します。
再拝

投稿: 後藤富善 | 2010年9月23日 18:33

後藤さん、
 生長の家にも“自炊派”がいるのですねぇ~。

 なかなか専門的な詳しい話、ありがとうございました。先端のクラウド・コンピューティングを実践しながら誌友会指導……ですね。感心します。
 “自炊”で教えてほしいことがあります。あなたの場合、本1冊のファイルサイズはどのくらいになるのでしょうか? サイズを小さくする妙案があったら、教えてください。

投稿: 谷口 | 2010年9月23日 22:38

谷口雅宣先生

 合掌、ありがとうございます。

 ご質問にお答えさせて頂きます。

 まず、書籍一冊当たりのデータ量は、ページ数によっても変化しますが、テキストのみ一色刷200ページ程度の書籍で6~8MBでした。
 『自然と芸術について』の5MBはカラー画像もありますので、妥当なデータ量だと思います。


 ファイルサイズを小さくする方法について、私の経験からご報告させて頂きます。

 ①カラーよりモノトーン。(データ量の差は大)

 何の手も加えられていない、黒一色の文字のみの方が軽いです。画像ではなく、単に黄色や、ピンクのマーカーを引いただけの書籍を読み取った時の事ですが、データ量が思わぬ量になっていて驚いたことがあります。
 手持ちのスキャナー(FUJITSUのscansnap)が、文字に色が混じっている場合、画像として読み取るようです。その為、マーカー引きまくりの書籍のデータ量が写真集のそれに近いものになったことがあります。
古びて色が赤茶けた紙にも同じ反応を示し、データ量が増えてしまったこともあります。古い文庫本など、数十MBになったものもありました。


 ②読み取り精度を若干荒くする。(データ量の差は中)

 画像に重要な意味がある書籍等は別として、読み取り精度を若干落とすことでデータ量が軽くなります。やはり、テキストメインのデータに適用した方が良いです。


 ③ページを減らす。(データ量の差は大)

 これは、生長の家の書籍には適用しませんが、一般書の場合、不要なページを減らし、本論のみにしてデータ量を軽くすることがあります。PC等のノウハウ本や、情報誌に応用しています。


 ④画像とテキストを別に読み取る。(データ量の差は小)

 書籍によっては、画像ページとテキストのみのページが完全に分割されているのもがあるので、画像は画像だけで読み取り保存しておき、テキストのみを読み取ったデータと後で合体させることで、トータルのデータ量に若干違いが生じました。別々に読み取った場合がデータ量が少なかったのです。たぶんスキャナーの機能で画像・テキストを続けて読み取った場合、テキストも緻密に読み取ったのではないかと思われます。想像ですが。ただこの方法は手間がかかるので、最近はあまりやっていません。


 現在の時点で得た情報は以上の通りです。「データ量の差」について記しましたが、それは私の感覚ですので、誰しも同じ評価をするのかについては何とも言えませんが…。

 先にも書きましたが、マーカーを引いた際のデータ量の変化には驚きました。それからは極めて汚れがなく、不必要な色の付いていないものを読み取らせるようにしています。

 今後、新たな情報が加わりましたら、またご報告いたします。
                                           後藤富善拝

投稿: 後藤富善 | 2010年9月24日 00:16

谷口雅宣先生
私も、つい最近いわゆる「自炊」を実際に試していたので、報告します。
結論として、先生が作成された、本1冊のファイルサイズは十分に小さいのではないでしょうか。
私の場合、 インターネット関係のテキストで、ダメでもともとと考えて、背表紙の糊付けを手で引き剥がすという方法でばらばらにし、scansnapというスキャナと付属の楽2ライブラリパーソナルというソフトを用いて、PDFファイル化しました。ページ数で442ページ、 ファインモードでの読み取りでしたので、ファイル容量は、122Mバイトの大きさでした、読み取り時間は、約20分ほどかかりました。 作成されたPDFファイルをiPadをパソコンにつなぎitunesを起動して、APPの項目から、i文庫HDにPDFファイルを組み入れて、表示させました。転送時間は短時間でした。(パソコンからiPadやiPhone4に直接ファイルを転送できるので便利な方法だと思います)
実際に、iPadでi文庫を立ちあげて表示させましたが、快適に使える状態です。試しに、iPhone4にも、ComicGlassというソフトを介して122Mのこのファイルを表示させて見ましたが、問題なく使える状態でした。ただし、ページごとで、いちいち拡大させなければならないので、少し不便です。次に『自然と芸術について』のpdfファイルをダウンロードして、iPhone4で表示させてみました。ファイル容量が少ないにもかかわらず、ページ送りの時に、少しひっかかるような感じでした。

iPhone3Gでも同じ条件で試してみました。122MのPDFファイルも、5Mの『自然と芸術について』のファイルもページめくりに、4秒ほどかかってしまいました。iPhone3G(3GSではありません)とiPhone4との違いがこれだけあるのですから、iPod touchとiPhone4では、やはり性能の違いがあるかもしれません。PDFファイルの大きさと表示速度はあまり関係がないように思います。
以上お知らせいたします。

投稿: 武市 進 | 2010年9月24日 01:21

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« エゾシカの肉 | トップページ | 親・ご先祖は人生の共同構築者 »