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2010年9月19日

キンドルを使う (3)

 今日は、北海道北見市の北見芸術文化ホールで生長の家講習会が行われ、小雨の中ではあったが、668人の受講者が参集して和やかな雰囲気の中で会をもつことができた。あいにく前回の受講者数を上回ることはできなかったが、高齢化と人口減少が進む中、教区の幹部・信徒の熱心に推進活動を展開してくださったことに心から感謝申し上げます。

 講習会を終えて女満別空港から羽田へ向かう機上、11月に発行予定の『小閑雑感 Part 17』の校正ゲラに目を通していた。10月23日のブログまで来て、そこで「キンドル」について書いているのに気がついた。そして、もうほとんど1年がたとうとしていると知って、驚いたのである。「キンドル」(Kindle)とはアメリカ最大手のオンライン・ショップ、Amazon.com が販売している電子書籍を読むための端末機である。これを購入して使い始めたことをその日に書き、「使い心地や変わった使い方などについて、今後も本欄で紹介していくつもりである」などと書いたのだが、その後、本欄で(11月4日に)1回しか報告していないことに思い当った。そこで今日は続編を報告し、読者への約束を果したい。
 
 キンドルについては、すでに雑誌記事や書籍も多く出ていて、興味のある人はそれらを読んでいるだろうから、一般的な機能についての解説はせず、私がどんな用途にこれを利用しているかを少し書こう。この読書端末は、縦20cm、横13cmと、普通のノートパソコンの半分の大きさで、重量も275gと軽いため、携帯性がきわめていい。私は毎日、鞄のポケットに入れて持ち運んでいる。その中には、アメリカの外交専門誌『フォーリンアフェアーズ(Foreign Affairs)』が入っている。この雑誌は季刊で、発行時期に通信機能を使っていると、雑誌がまるごと1冊分自動的にダウンロードされる。このほか、私のキンドルには、十数冊分の英文書籍が入っている。これらの電子本は、新たに購入したものもあるが、すでに購入してあった紙製の英書の中で、読みたいと思いながら持ち運びの点で障害となっていた本を、電子本として新たに購入したものも含まれている。旅行中や旅先などで読むためだ。また、「sample」という印のついたファイルもいくつかある。これは、興味のある本の情報を入手した場合、それを実際に購入する前に、一部を無料で読めるサービスを Amazon.com が提供しているもの。同社は、ネット上ではパソコン向けに“ちょっと見”サービスを提供しているが、キンドル用には、一部(だいたい最初の1章分ぐらい)をサンプルとしてダウンロードできる。これがなかなか役に立つ。
 
Tategaki_kindle  そのほか変わった用途としては、自分の資料保存と閲覧用にもキンドルが使える。商用の日本語の電子本にはまだ対応していないが、自分でつくったPDF形式の文書ファイルは、キンドル上で問題なく読める。これは最近、奈良教区の山中優氏から教えていただいたことだ。うれしいことに、ルビ(振り仮名)も含めて、縦書きの文章もちゃんと表示される。ただし、これをするためには、少し下準備が必要だ。まず、キンドルの画面でも読みやすい字立ての文書を、PDF形式で作成する。次に、その文書をメールに添付して、自分のキンドルのアドレスに送信する。すると、送られた文書をアマゾンの側でキンドル形式に変換して、キンドルに送り返してくれる。ここに掲げた写真は、その文書を画面に表示したサンプルである。
 
 iPhone や iPod touch をもっている人は、キンドルのアプリをダウンロードして使える。このアプリでは、キンドルで購入した電子本を iPhone や iPod touch 上で読むことができる。つまり、A5判の大きさのキンドルでも“かさ張る”と考える場合は、ケータイ上に電子本を落として持ち運びをすればいいのである。ただし、ケータイの画面は小さいから、キンドルに比べれば文章は読みにくくなる。また、英文の場合、キンドルでは辞書機能が自動的に働くが、ケータイ上はそれができない。Amazon.com は、キンドルを日本語電子本に対応させると言っているから、私はそのバージョンアップ版を見て、iPad と比較をしながら、次の対応を考えるつもりである。

谷口 雅宣 

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コメント

谷口雅宣先生

奈良教区の山中優です。お役に立てて大変光栄です。

私が使っているのは、画面がひと回り大きい「キンドルDX(Kindle DX)」です。今年の2月末に購入し、使い始めました。

他の読者の皆さまのお役にも立てるかもしれませんので、その使い心地について、ここで簡単にご報告させていただきます。

まず大きさですが、測ってみると、縦26.5cm、横18cmでした。ほぼB5サイズに相当します。

次に、重さは18.9オンスだそうですので、グラムに換算すると、およそ535gです(誌友手帳に記載の度量衡換算表で計算しました)。キンドルの約2倍の重さにはなりますが、それでもノートパソコンよりはずっと軽い(かつ非常に薄い)ので、私自身にとっては、やはり大変持ち運びやすいです。

そして、PDFファイルをパソコンからキンドルDXへと移そうとする場合は、付属のUSBコードでつなげば、それがスグにできますので、とても便利です。その場合のキンドルDXの扱い方は、USBメモリーをパソコンにつないだ場合と同じです。

ですので、私はまだ、「PDFファイルを自分のキンドルのEメールアドレスに送信して、キンドル形式に(有料で)変換してもらう」という方法を試してみたことがありません。

ですが、パソコンから直接キンドルDXに移したPDFファイルは、ページをめくるのにすごく時間がかかる場合があるので(スムーズな時もあるのですが)、もしかすると、キンドル形式に変換してもらった方が、いつでもスムーズにページをめくれるようになるのかもしれません。

山中優 拝

投稿: 山中優 | 2010年9月20日 22:43

山中さん、
 キンドルDXの紹介、ありがとうございました。そうですか、535グラムは少し重いですね。それから、PDFファイルの“変換”の件ですが、本当に変換しているのかどうかを確かめたことがないので、自信がありません。もしかしたら、PDFのまま送り返すのでしょうか? それじゃ詐欺的ですね。まあ、時間があるときに確かめてみたいと思います。

投稿: 谷口 | 2010年9月21日 13:29

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