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2010年8月 8日

ネット時代の運動を考える (4)

 前回の本欄で、私は「現在のネット社会では、携帯電話等の通信端末を使えるならば、白鳩会の一般の会員が、組織の階層構造をまったく経ずに、ネット上の生長の家の情報を(ニセ情報を含めて)簡単に入手できる」と書いた。また、「生長の家の組織の“円錐形”の階層秩序は、ネット社会の浸透によって“円形”に平たく潰されてしまう」とも書いた。この2つは同じことを別の言葉で表現しているだけだ。そのポイントは、企業や団体が伝統的にもってきた階層的秩序というものが、ネット社会の浸透によって、“非階層化”する方向に動かされるということだ。前回掲げた図-4では、それが“稲妻マーク”で示されている。

 ところで、生長の家の組織内部では昨今、「単層伝達」とか「多層伝達」という言葉が使われている。これは、組織内部の何段階もの階層秩序を前提として、互いに接する層と層間に行われる情報伝達を前者とし、それを超えた情報伝達を後者とするものだ。そして、前者を後者よりも優先することが“炭素ゼロ”を目指した運動では好ましいとされている。ただし、ここでいう「情報伝達」とはあくまでも人と人とが会して行う情報伝達である。ネット社会にあっては、このような“マンツーマン”の情報伝達に加えて、ネットを経由した情報伝達が存在し、それがしだいに拡充する方向に動いていくことを忘れてはならない。
 
 さてここで、“マンツーマン”の情報伝達を基礎として成り立つ人間の組織を「リアル組織」と呼び、ネット経由の情報伝達を基礎として成り立つ組織を「バーチャル組織」と呼ぶことにする。すると、生長の家の信徒の間には、この双方が成立していることに思いが至るのである。もちろん、リアル組織の方が“本流”であり、そこに加入している人の数はバーチャル組織よりも圧倒的に多い。が、その一方で、ネットでの出会いを契機として、真理の理解や相互の信頼関係を深めつつある人々も、数が増えつつある。そういう人々の中には、生長の家の大きな行事の際に知り合い同士で集まって、親交を深める“オフ会”なるものを開く人も出てきている。こうして、バーチャル組織はリアル組織へと発展する道が開かれつつある。
 
 今後、ネット社会が浸透し拡大してくると、このバーチャル組織の構成員がリアル組織へつながる可能性も拡大してくると思われるから、この分野で新たな活動が始まり、また求められるだろう。また、リアル組織の人間がバーチャル組織に参加することで、真理の理解を深めたり、帰属意識を強める可能性も出てくるから、この双方の組織は対立するのではなく、共存していくと考えられるのである。
 
 谷口 雅宣

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コメント

総裁先生。「バーチャル組織」と「リアル組織」の相互浸透という構想はすばらしいですね。そのような運動・組織ですと、私のような12時間の夜勤を周5回で、休みの夜はただグッタリ・・・という年配者でも、ネットや自分のブログを使って国際平和信仰運動に参加できる余地があるかもしれませんね。
『こころの旅路』という谷口恵美子先生編著の本を拝読致しますと、戦前・戦後の雅春先生の御巡錫に大変なご苦労の伴ったことが多少なりとも知ることが出来ます。
「昨夜より夜は摂氏零下十四度にさがり・・・かう云う温度でも室内に火はありません。・・・夜具には毛布はありません。シャツ五枚のまま丹前に、足には懐炉を入れて眠ります」というように。また真理の教えを受ける
のも、たやすいことでは無かったことと想像できます。
今、実相の世界から雅春先生はこのインターネット社会を、どのようにご覧になっておられるだろうか?
「生長の家七つの光明宣言」の六つ目は「吾等は・・・善き言葉の著述、出版、講習、講演、ラジオ放送、テレビジョンその他凡ゆる文化施設を通じて教義を宣布するものとす」ということです。雅春先生は他に先駆けてインターネットの活用を実行されることと、私は思います。

投稿: 水野哲也 | 2010年8月10日 04:53

バーチャルの出会いが、リアルの出会いになることを正に感じております。
なぜなら、OFF会を開催してみると、私は当然各組織にしっかりつながった方たちが集まるかと思ったらそうではない人たちが多いからです。そして数回会うにつれ、その方たちは練成に参加するようになりました。(練成会の昼休みにOFF会を開催しているため)
考えてみますと、今の若い方たちは、携帯(Web)でつながっているため、当り前なのかもしれません。
この新しい出会いを、私自身も楽しみながら大切にしていきたいと思います。もちろん、リアル組織を受け皿としてしっかり固めることはやぶさかではありません。

投稿: 長部 | 2010年8月10日 20:47

水野さん、
 
 ずいぶんハードな生活をされているのですね。本欄が何かのお役に立てるならば、うれしい限りです。

長部さん、

 興味ある体験談です。OFF会の様子、励まされます。

投稿: 谷口 | 2010年8月10日 22:36

合掌 ありがとうございます。
今日は単層伝達について調べていましたところ、「小閑雑感」にアクセス出来ましたことが一番の喜びです。

今回は「単層伝達」という言葉をヤフーで検索してみましたらアクセス出来ましたが、
以前から本部のホームページのリンクと先生のホームページ(http://masanobutaniguchi.com/)からは何回ためしましても、全然入れませんでした。
そちらの方でインターネット上では削除されましたと思っておりました。
まだ残っていましたことを本当に嬉しく思います。
ありがとうございます。
再拝
平峰恵利花

投稿: erica | 2014年4月23日 18:53

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