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2010年8月 7日

ネット時代の運動を考える (3)

 前回の本シリーズで描いたクラウド・コンピューティングのイメージを、先の図-3に描き加えたのが図-4である。上段の黄色い円錐の周りに、リング状に“雲”が浮かんでいるように見えるが、これがインターネットによる“情報の雲”である。その雲と連結して「白」Souhakusei04 「相」「青」「講」などと書いた白い球が宙に浮かんでいるが、これらは、白鳩会、相愛会、青年会、講師会等に関する情報源である。東京の生長の家本部にあるコンピューターがそれらの情報源である場合は、黄色い円錐に接して白い球を描くべきだろうが、今日の電子情報の一般的な保存状況を考えると、外部のサーバーに情報を置く可能性も十分ある。だから、この図は、情報の物理的場所を示すのではなく、「ネット上に情報源が存在する」という概念を分かりやすく図示したものと考えてほしい。

 白い球で示した情報源の中に、「人の顔」や「怪獣」の絵が描かれたものがある。これは、「ネット上には生長の家とは無関係な情報源がある」という事実を示すために付け加えた。もっと正確に言えば、ネット上にあるほとんどの情報は生長の家とは無関係である。また、残念ながら、生長の家に関する間違った情報も存在する。ネット時代の情報源は、それら白・黒・灰色のすべてを呑み込んだ“情報の雲”であるという事実を喚起するために付加した。
 
 ところで、図の下段の、ピンクの円錐の手前のところに、稲妻のようなマークが描かれているのに注目してほしい。これは、“情報の雲”から“稲妻”のような素早さで情報を取り出すことができる、ということを示している。言い直せば、ネット社会にあっては、パソコンや携帯端末(携帯電話を含む)を使えば、誰でも即座に、生長の家に関する情報を引き出すことができるということだ。もちろん、その情報が正確であるかどうかは別問題だ。この稲妻マークの下端は、ピンクの円錐の最下部に達している。「ピンクの円錐」は白鳩会の組織を示していた。また、この円錐は重層的な構造になっていて、最下部は「支部長」以下の第一線組織である。ということは、現在のネット社会では、携帯電話等の通信端末を使えるならば、白鳩会の一般の会員が、組織の階層構造をまったく経ずに、ネット上の生長の家の情報を(ニセ情報を含めて)簡単に入手できるということである。

 これは、強調してもしすぎることがないほど重要な事実である。おびただしい数のコンピューターが使われ、衛星通信や光ファイバーを駆使した高速度情報網が完備しつつある現代社会は、時々「フラット社会」(平らな社会)と呼ばれることがある。その意味は、従来の社会の階層的な秩序が、少なくとも「情報入手」の側面では破壊されてしまい、社会の上・中・下層のいずれに属する人も、(ニセ情報も含めて)同じ情報を共有する、ということだ。図-4に即して言えば、生長の家の組織の「円錐形」の階層秩序は、ネット社会の浸透によって「円形」に平たく潰されてしまうのである。

 デジタル・デバイド(digital divide)という言葉が使われて大分時間がたつが、今日、パソコン等の情報機器を使えるか使えないかで、個人が得られる情報の質と量が大幅に違ってくる。この差が、社会的な格差を生むようになった状態を、こう呼ぶ。この言葉は、主として国家間の格差の1つを表現するものとして使われてきたが、現在では同じ1つの国の中でも、デジタル・デバイドが生まれ、進行しつつあることが問題視されている。子供の頃から携帯電話を駆使してきた世代が、青年会の年齢を超えて白鳩会、相愛会の年齢に達しようとしている今、生長の家の組織内にもデジタル・デバイドが生まれていることは否定できない。ネット時代の運動をスムーズに運営するためには、この格差を埋める努力が必要である。
 
 谷口 雅宣

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コメント

総裁先生、
ネット利用ではほとんどの人が所有している携帯電話からのアクセスを考える必要があるのではないでしょうか?
パソコンは使っていない人でも携帯は持っていることが多いし。
それと、コミュニケーションツールとしてのインターネット利用も今後の課題だと思います。メールなどの文字のやりとりだけでなく、電子会議のような使い方も運動に有効ではないでしょうか?

投稿: 近藤静夫 | 2010年8月 8日 15:13

近藤さん、

>>ネット利用ではほとんどの人が所有している携帯電話からのアクセスを考える必要があるのではないでしょうか?<<

 その通りだと思います。ですから、私も「携帯電話等の通信端末」という表現を使っています。
 ところで、貴方のiPhone はOSのバージョンアップしましたか? 「iBooks」という電子書籍のソフト、使ってみましたか?

投稿: 谷口 | 2010年8月 8日 22:40

総裁先生、

iOS4.0.1です。iBookアプリ使っています。便利なのはPDFファイルをブックシェルフ(本棚)に登録できる点です。聖使命新聞PDF版を入れました。メールやホームページのPDFファイルを自動で登録できるので管理が楽です。ただ、機関誌のPDF版を登録しようとするとエラーになりました。容量が大きいためかも知れません。
iTunesには日本語の書籍はまだほとんど無いようです。

投稿: 近藤静夫 | 2010年8月 9日 22:27

iPhoneユーザーは、早く生長の家パブリックアプリの登場を待っているのではないでしょうか?
私もユーザーですが、「迅速性」に期待しています

>子供の頃から携帯電話を駆使してきた世代が、青年会の年齢を超えて白鳩会、相愛会の年齢に達している今

とありますが、先生、携帯電話の一般的な普及は’94年頃からではなかったでしょうか。。。(38歳のワタクシは携帯持ち始めたのは95年でした。)

投稿: 服部照子 | 2010年8月14日 11:43

服部さん、
 ご指摘の通りですね。
 少し表現を修正します。どうもありがとうございます。

投稿: 谷口 | 2010年8月14日 22:23

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