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2010年2月21日

京都と犬張子

 今日は、京都第一教区における生長の家講習会が京都府総合見本市会館(パルスプラザ)でおこなわれた。2月の京都は寒いと覚悟して行ったが、幸い青空の見える暖かい1日となり、和やかな雰囲気の中で講習会が行われ、誠に有り難かった。受講者も、前回を144人上回る9,282人が集まってくださったことは、この教区での運動が着実に進展していることを示す吉兆であると感じた。長村省三・教化部長を初めとした同教区の幹部・信徒の皆さんに、心から感謝申し上げます。私の講話への質問も用紙の数で20枚以上出たから、受講者の関心の深さを示している。が、時間の関係でその半分ほどしか答えることができなかったのは、残念だった。
 
 講習会の前日の夕方、京都駅の商店街を散歩した。そのとき、手拭いばかりを売っている店を見つけた。浮世絵など日本の伝統的な絵柄をデザインしたものを初め、一見してオリジナルな絵柄もあって興味深く眺めた。その店の入口に丸顔の動物を大きく描いた手拭いが額入りで飾られていて、どこかで見た絵柄だと記憶をたどったが、なかなか思い出せない。すると妻が、女性の店員に由来を訊いてくれた。それによると、これは犬張子で、昔話の「桃太郎」の犬をデザインしたものだという。犬の頭の上に乗っている小さな武士が、桃太郎だというのである。そして、犬の足元には、桃太郎と一緒に鬼退治に行ったサルもキジも描いてある、と教えてくれた。絵柄を改めて見ると、確かに、イヌの足元には小さなサルとキジの姿があった。しかし、「なぜ、イヌだけが大きいか?」という疑問は解けなかった。
 
 講習会を終って東京へ帰る新幹線の中で、車内誌の『ひととき』(March 2010 vol.10 No.3)を開いた。すると、何と犬張子の記事が載っている。シンクロニシティーとはこのことだと思い、桃太郎のことが書いてあるかどうか探した。が、どこにも書いてないのだった。その代り、周辺情報をいろいろ知った。まず、犬張子自体は京都のものではないらしい。が、そのもとをたどれば、平安時代に貴族が寝室や産室に置いた犬型の道具入れ「狗筥(いぬばこ)」から来ているという。イヌは子だくさんでお産が軽いというので、安産Inuhariko縁起のシンボルだったから、イヌが伏せた姿勢の箱を作って、その中に道具を入れた。それが江戸へ行くと、立ち姿の犬張子になったというのだ。江戸がオリジナルで、関西では「東犬(あずまいぬ)」と呼ぶらしい。今でも桃の節句などに飾り、安産や子供の成長を祈る“お守り”の役をしているという。また、ネットを調べると、犬張子にはいろんな種類があることが分かった。
 
 で、そんな犬張子がなぜ京都の手拭い屋の玄関を飾っているのか? これについても、よく分からない。きっとデザインがいいので採用されたのだろう。私も、この犬張子のデザインに惹かれて絵封筒に描くことにした。この手拭い屋は「永楽屋」といって豊富なデザインを揃えている。
 
 谷口 雅宣
 

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コメント

愛媛県歴史文化博物館へお雛様を見に行きました。そこに大きな犬張子が展示されていました。ひとかかえほどもあるりっぱな「いぬばこ」で愛嬌がある表情に、ほれぼれ、忘れられない1日になりました。高知 ゆすはら 内野

投稿: 内野 純子 | 2010年3月20日 23:31

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