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2010年2月10日

国際平和育英制度が発足

 1月22日の本欄で“森の中のオフィス”について書いたとき、以下のような具体的計画を3つ取り上げた:
 
 ①“自然と共に伸びる”生き方を推進する宗教的基盤の確立
 ②地球環境、生物多様性、生命倫理等の分野での意見表明の拡充と宗教間協力
 ③国際平和信仰運動の後継者の養成

 この3つは、過去80年にわたり生長の家が生み出してきた知的資源を基礎として、宗教や文化や学問の分野で人類が達成した成果を整合性をもって組み上げる試みの中からでき上がるものだろう。人類の知的遺産の中には、「史的唯物論」のように生長の家と整合性のないものもあるから、それらは組み上がらずに振り落とされる。また、スポーツも文化の一部であるが、生長の家と特に関係がないから組み上げの対象にはならないだろう。さらに、学問の中でも数学や工学に属するものと宗教とはあまり関係がないから、これらも我々の検討や研究の対象にならないかもしれない。が、その他の分野は何らかの形で、宗教や“人間の心”に関わっているものが多く、それらの活動や研究から得られた知見と、生長の家の教義--例えば、「唯神実相」「唯心所現」「万教帰一」など--とをきちんと照合し、整合するものの研究を進め、真理の理解を深めていくことは、我々の運動にとっても、人類の知的・精神的進歩にとっても必要なことと思う。また、その過程で、社会が好ましくない方向へ進む兆候が見られたならば、それに対して注意を喚起し、場合によっては警鐘を鳴らしたり反対することも必要だ。そして、長期にわたってこれらの知的活動を続けていくためには、後継者を育てなければならない。

 このような視点に立って、このほど創設されたのが「生長の家国際平和育英制度(Seicho-No-Ie Scholarship for International Peace)」である。その「趣旨」には次のようにある--
 
「本制度は、生長の家が国際平和信仰運動を遂行する人材を養成する目的で、運動に必要な学識・経験を得たいと望む生長の家の若き信仰者のうち、経済的理由によって就学が困難な者を対象にして、世界の優れた高等教育機関で学位を取得するまでの学資を無償で支援するものである」。

 そして、この制度によって養成を目指す資質は、次の3つである--
 
 ①母国語とは別の言語で宗教に関わる業務が遂行できること、
 ②出身国の文化以外に、少なくとも1国あるいは1地域の文化に通暁すること、
 ③地球環境問題などの国際問題に対して、宗教の立場から考えて運動する視点をもつこと。

 読者はこれを“夢物語”と思うだろうか? 私は決してそう思わない。なぜなら、これらの3つの資質をもつ人材は、現在の生長の家の信徒の中にもすでに存在すると思うからである。ただし、それらの人々は、生長の家の運動の“中核”には必ずしもなっていない。むしろ“外郭”にあって、自らの仕事を優先的に遂行している。その理由の1つには、生長の家の側の“受け皿”がまだ整っていないことが挙げられる。しかし、今後は、1月24日の本欄で触れたように、森の中のオフィス”の近隣に後継者養成を目的とした学校が設置されるから、優秀な人材は、そこでの研究や教育活動に従事することで、国際平和信仰運動に貢献してもらえるのではないかと期待している。
 
 私が国際教修会などのために海外へ行って感じることは、母国で生長の家を知った人々が海外で生活し、そこでの伝道活動の中心となっているケースが多いことだ。日系人の生長の家信徒が海外で活躍していることは言うまでもないが、最近は、ブラジル人の生長の家の青年が、ヨーロッパや南北アメリカの地で、伝道活動の先頭に立っている。このような有為な人材をさらに数多く育て、応援するためにも、この育英制度が成功することを願っている。もし読者の近くに、このような信仰と知性による“海外雄飛”の夢を抱く青年がいるならば、ぜひ本制度に応募してくださるようご支援をお願いする。ご参考のため、本制度の概要を記した文書 をここに添付します。

 谷口 雅宣

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コメント

合掌ありがとうございます。

いつも先進的な内容を宗教的な観点からお説き下さりありがとうございます。

昨日育英制度の記事を読ませて頂きました。
私は今、大学3年ですが、それを学ぶのは自分が学問を修めるためではありません。それを通して神の御心を現すためと思ってつとめてまいりました。
そして、自分なりのビジョンを持って進もうと努力してまいりましたが、今回、このような制度が出来て、海外の優れた知の探求とその応用を正しい世界観のもと行う可能性が開けたことにとても心を惹かれました。

さっそく両親に相談し、教化部長先生にもご相談させて頂いたところ、温かいお言葉をかけて頂き応援して下さいました。私はこの温かい応援のもとに、大きな使命に向かって邁進する覚悟です。

先ず今の大学で学部卒業を果たし、色々な大学、研究者を調べ、来年の秋、是非応募させて頂きたく思います。

まずは決意表明まで。

感謝合掌
石塚丈士

投稿: 石塚丈士 | 2010年2月12日 10:23

雅宣先生ありがとうございます。
函館教区青年会の奥田健介です。
画期的な制度だと思いました。この基準に合う方がきっといらっしゃると思います。素晴らしいアイデアだと思いました!(≧∇≦)

投稿: 奥田 健介 | 2010年2月12日 13:27

石塚さん、
 さっそくの“決意表明”ありがとうございます。海外留学は簡単なことではありませんが、青年は「困難に戯れる」精神で進むことで、大いに進歩すると思います。

奥田さん、
 ご声援、どうもありがとう!

投稿: 谷口 | 2010年2月12日 16:08

雅宣先生

温かいお言葉ありがとうございます。
はい、困難に戯れる精神で、“今”を真心をもって生き切っていきす。そして、常に正しき道を歩めるよう祈り神様に全てをお任せいたします。

石塚丈士 拝

投稿: 石塚丈士 | 2010年2月12日 19:14

全世界の多くの若い皆様方に、人類光明化運動・国際平和信仰運動を世界規模で力強く推し進めていく、国際的視野をもったリーダーを目指し、大きな夢を描き、高き理想を掲げ、このすばらしい育英制度にどんどん応募していただきたいと私も強く念願いたします。そして、共に全世界にこの御教えを“熱く”伝えて参りましょう!! 非常に楽しみです!!

投稿: GEN | 2010年2月13日 01:51

谷口雅宣先生

生長の家国際平和育英制度につきまして、詳しくご解説下さり、誠にありがとうございました。

また、各地の青年たちからの積極的な反応に、胸打たれました。

育英制度につきましては今後開催される会議等で、青年会幹部に説明を行う予定でございます。

また、5月3日の全国大会でも本制度のアピールを行いたいと考えております。

本制度の導入は、青年会にとりましてフォローとなりますので、この風に乗って運動の進展を図って参ります。

投稿: 竹村正広 | 2010年2月13日 10:57

谷口雅宣 先生

>最近は、ブラジル人の生長の家の青年が、ヨーロッパや南北アメリカの地で、伝道活動の先頭に立っている。

先生のおっしゃるとおりです。先日ロンドンへ出張しましたが聖使命会員が350名に増えたこと、間もなく青年会が発足する見通しであるとの報告を代表から受けました。また新たに13名の伝道員の申請もありこれが認められますとイギリスの伝道員の数は46名となります。これらの運動を引っ張っているのはブラジル出身の青年です。私は嬉しくて涙が出ます。

その他スイスでは日本人が着実に誌友会を開催している他、ブラジル人の青年伝道員が熱心に運動を拡大しており、先日ジュネーブを訪れた時は個人宅で誌友会を開催するには限界があるので新たに会場を賃借していました。

ヨーロッパで活躍するブラジル人青年は母国語と現地語の他にも英語を解する者が多く、私としてはこれが非常に助かっています。3月の26日からドイツでヨーロッパ幹部研修会が行われますので、この時にこの育英制度についてヨーロッパの幹部に説明したいと考えております。総裁先生、ありがとうございます。

欧州駐在本部講師 大塚裕司

投稿: Yuji Otsuka | 2010年2月21日 16:30

竹村さん、
 全国の青年に“大いなる夢”を与えてあげてください。幕末から明治にかけて、日本の青年が“海外雄飛”に夢を膨らませたことで、日本は変わったのですから。

大塚さん、
 ありがとうございます。ヨーロッパの人々にぜひこの制度をPRしてください。

投稿: 谷口 | 2010年2月21日 21:59

谷口 雅宣 先生


暖かいお言葉を賜り、打ち震えるような感動を覚えました。

早速、出張した数教区に育英制度の説明を致しましたが、青年たちは、皆、目を輝かせて聞き入ってくれ、それぞれに夢や理想をふくらませておりました。
中には「ぜひ応募したい!」という決意を表明してくれる者もおり、手応えを感じております。

これからも本制度並びに、その背後にある壮大なる夢・理想を全国の青年に語りつつ、善一元の神への信仰による世界平和実現に向けて邁進する力強い人材の育成に努めてまいります。  再拝

 生長の家青年会 会長 竹村 正広

投稿: 竹村 正広 | 2010年2月22日 10:45

谷口雅宣 先生

 はい。有り難うございます。ヨーロッパの青年信徒の純粋なこころに大きな国際平和信仰運動の夢を吹き込んでまいりたいと思います。

 欧州駐在本部講師 大塚裕司

投稿: Yuji Otsuka | 2010年2月22日 14:54

谷口雅宣先生

青年会事務課 工藤恭裕です。

2月18日から20日にかけて開催された、中華民国での「第2回青年練成会」の派遣講師として出張してまいりました。

中華民国でも、既に森田正紀教化総長が「国際平和育英制度」について紹介されており、青年練成会参加者の中に、興味を持っている青年がいました。

この制度をもっと多くの青年達にお知らせしていきたいと思います。

投稿: 工藤 恭裕 | 2010年2月22日 15:07

『生長の家』総裁谷口雅宣先生
 合掌有難うございます。素晴らしい「生長の家国際平和育英制度(Seicho-No-Ie Scholarship for International Peace)」奨学制度の計画をご発表戴きまして、大変感動しております。遅ればせながら、下記のとおりコメントさせて頂きます。
>
 今回、このような、尊い積極的なご計画を総裁先生から聞かせて戴き、将来国際平和信仰運動の核として活躍される青少年信徒の方々には、この上もなく大きな期待と感動を呼び起こされるものと信じ、実に嬉しく感謝に耐えません。
 さて、甚だ唐突で恐縮に存じますが、話を60年も前の昔に戻し、関連しています事についてご報告致したく存じます。当時、私は敗戦の衝撃から、絶望と貧困のどん底に喘いでいた、一介の復員軍人でしたが、尊い御教えに感動し、直に立ち上がることが出来ました。そして、その感激は段々と嵩じました末、海外で平和産業を推進しつつ、「生長の家」を大きく広めたいという夢を強く抱くようになりました。そして、早速この思いを第3回全国青年大会での雄弁大会で発表させて頂きました。今想い出しまして赤面の至りですが、其の時のテーマは、たしか「神の子の使命」というものでした。                          (『こころの旅路』谷口恵美子先生編著、pp.265,314参照) 
 しかし、かなりの準備年月を経た後、其の夢は、神様から(当時の相愛会長、篠田先生を通じて)、叶えられ、其の後幸運にも、30数年の長期に亘り、世界各地で、数多くの規模の相当大きい産業プラントの建設を、異教徒の人々と力を合わせて完成する“纏め役”(General Project Manager)の仕事を授けて戴きました。
 結果的に多くの国際的な、民族、国情、風俗、習慣を学び、宗教面でも異教徒同士が調和協力して行動する幾多の経験をし、同時に、我々からは日本的な美風や習慣を伝える事等も精一杯実行し、「生長の家」の信仰の偉大さを至るところで体現させて戴きましことを、感謝をもってご報告申しあげます。
 私は、このようにして得られた国際伝道体験は、国内各地区に於ても参考になると確信し、事情の許す限り、若い相白青や講師の諸会員の方々に、国際的に通用する運動方法や考え方を伝えて行きたいと念願し、毎日祈り、且つ、努力を続けています。 併し矢張り、個人の力だけでは、限界が有ると思うことがありましたが、今回「生長の家国際平和育英制度」が効率的、組織的に運営されることを知らせて戴きまして、この、すばらしいご計画に大きな感動と喜びを感じ、総裁先生に心からの感謝を捧げたく存じます次第です。 今後とも何卒宜しくご指導くださいますようお願い申し上げます。再拝

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投稿: 丹羽 敏雄 | 2010年2月24日 14:22

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