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2010年1月17日

高知の講習会は大成功!

 今日は抜けるような青空のもと、高知市の高知ぢばさんセンターと宿毛市総合社会福祉センターの2会場で高知教区における生長の家講習会が行われ、前回を990人も上回る7,284人の受講者が県下各地から、また近県からも集まってくださった。受講者は相・白・青の3組織とも増加し、増え方は割合にすると15.7%という高率であるなど、講習会の成果としては近年に類を見ない躍進ぶりと言える。平成22年、2010年の最初の講習会が、このように幸先のいいスタートを切ったことで、本年の運動全体にきっとよい影響が出ることと思う。高知教区の幹部・信徒の皆さんに心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
 
 私たちは前日の午後に高知入りしたが、その際、事前の情報で受講者の確認数がずいぶん上がっているを知っていたので、私は空港から市内に向かう車中、同教区の坂江建輔・教化部長に「何か魔法を使ったのですか?」などと理由を聞いてみた。坂江教化部長は、「総裁ご襲任後はじめての高知での講習会ということで皆、がんばりました。増えることは確実です」と自信たっぷりだった。講習会後の幹部の方々との懇談会では、もっと詳しい話を聞くことができた。同教区では、どの組織も第一線の誌友会の開催に注力して、そこで講習会の参加促進を展開したというのだった。それも、3カ月前や半年前からではなく、昨年の4月ごろからすでに始めていたらしい。また、それと並行して、いわゆる“単層伝達”を重視する組織改革を進めていたので、教区連合会の上層部の人々だけでなく、地区総連や地区連での幹部の動きが活発化して、推進活動に厚みができていたことも幸いしたようだ。さらに、地方講師会では、講師の勉強会を教化部1箇所で開催していた従来の方式を改め、地区で分散して開催する方式をとったことで、これまで10年やそれ以上も勉強会に出て来なかったベテランの講師の方々が出席して、自覚が深まり、率先して講習会推進活動に参加してくれるなどの大きな効果があったという。

 講習会の帰途、高知市立の自由民権記念館という所へ立ち寄った。30分ぐらいしか時間がなく、大急ぎで展示物を眺めただけだが、その中で、明治維新に続く自由民権運動の端緒となったとされる「民撰議院設立建白書」の成立過程が興味深かった。この文書は、大蔵省から公費でイギリスに留学していた古沢迂郎という高知の士族が、英語で起草したものを日本語に訳し、それに手を入れて完成させたと書いてあったからだ。この時代に、英文で政治文書を起草するほどの語学力をもっていた人間がいたということは驚きだが、それをもとにして明治政府へ建白を行うことが有効だと考える人が大勢いたということも、興味深かった。つまり、「西洋の標準に合わせろ」という論法が、歩き始めたばかりの明治政府に対して説得力をもっていたのだろう。建白書の日付は「1874年1月17日」(今日!)で、大日本帝国憲法の発布はその15年後である。

 その内容を簡単に言えば、当時の政治権力は天皇にも人民にもなく、ただ「有司専制」(ゆうしせんせい)であることを批判している。「有司」とは官僚のことだから、「官僚支配を排除すべし」と言っているので、前回の総選挙での民主党が訴えた“争点”と変わらない。また、同建白書は、この官僚支配から脱するために「天下ノ公議」を張るために「民撰議院」を設立することを訴えている。「民撰議院」とは、もちろん民によって選ばれる議会のことだ。そして、議会ができれば、民に選ばれた政治家によって官僚支配は排除され、国民は幸福を享受することができるとしている。どこかで聞いたことのある議論、そのものではないだろうか。「日本は民主主義の開始時点からどれだけ進歩したのか……」という思いが、頭をよぎった。
 
 谷口 雅宣

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コメント

谷口雅宣先生

 高知の御講習会、大成功おめでとうございます。ところで、その秘訣が誌友会開催に注力した事と講師研修会を各地区開催にした事にあるとの事。やはり地元に根付いた運動が成果を出したのですね。

 当教区も相愛会誌友会百%開催を大きな運動目標として推進しています。やはり誌友会をきちんと開催している相愛会は講習会始め全ての運動目標の数字も良いです。
 それと講師研修会も今までは教化部に集中してやっていたのを各地区で開催する様になり、それで高知の様に今まで出てこなかった地方講師の方も研修会に出て来る様になり、全体の参加者が増えました。

投稿: 堀 浩二 | 2010年1月19日 09:50

堀さん、
 祝意の表明、ありがとうございます。
 神奈川県も運動は順調ということでしょうか。ありがたいことです。誌友会の充実と講師の活性化は、キーワードですね。

投稿: 谷口 | 2010年1月19日 16:32

合掌ありがとうございます。
御総裁のブログに初めてお邪魔させていただきます。
政治にことは詳しくありませんが、どこの政党にしろ官僚にしろ皆各々の利権獲得のために、忘我の境にあるような国民は政治家であろうが官僚であろうがなる資格はないと思います。
『政治は祀り事』として、真が釣り合うような政治が望まれますね。その点世界一の祀り事をなされる、天皇陛下の御心を反映させるような政治家ばかりでしたら、問題はないとお思いではございませんか?
                                         再拝

投稿: 竹田津 正安 | 2010年1月22日 23:55

竹田津さん、
 コメント、ありがとうございます。
 あなたがおっしゃる「真が釣り合う」とはどういうことなのか、今ひとつ判然としません。また、政治は基本的に利害関係の調整ですが、天皇陛下の御心がそこに反映するというのは、どういうことを意味するのでしょうか?

投稿: 谷口 | 2010年1月24日 15:18

生長の家総裁 谷口雅宣先生

合掌、ありがとうございます。
高知教区講習会にて、私どもに親しく御指導頂きましたことに心より感謝申し上げます。

今回の講習会では、坂江建輔教化部長のコメントの通り、「谷口雅宣先生 総裁ご襲任後初めての高知教区での講習会を絶対に成功させよう」という思いを、組織幹部や組織会員が共有した結果が表れたのだと存じます。

現在、受講者の方々からは喜びの感想が続々と届いておりまして、初めて生長の家に触れた方の中には、「万教帰一」に関する御講話を拝聴して、感動のあまり涙を流された方がいらっしゃいました。

また、推進活動を通じての感動もございました。
各組織においては、地区毎に明るく笑顔で協調しつつ推進活動に励んだ結果、より一層団結力を高めることが出来ました。このことは、今後の活動に必ずや繋がることと存じます。

沢山の受講者の皆さまに参加して頂きまして、高知教区信徒一同、講習会を開催する喜びを改めて認識できましたことに再度感謝申し上げます。

末筆となりますが、谷口雅宣先生、谷口純子先生よりブログやpostingjoyにて祝福の御言葉を頂戴しましたことを励みとして、人類光明化運動・国際平和信仰運動に一層邁進して参ります。
ありがとうございます。

感謝合掌


生長の家高知県教化部
事務局長 上村博孝

投稿: 上村 博孝 | 2010年1月29日 22:04

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