キノコ採りと柴刈り
休日を利用して大泉町の山荘へ妻と行った。好天のおかげで紅葉はすばらしかったが、逆に山は乾燥していて、キノコは期待していたほど採れなかった。それでもハナイグチ(=写真)とチャナメツムタケを2人で2食分ほど収穫できた。妻はさっそく酢の物と佃煮にしてくれた。
10月初めに生長の家講習会で小樽へ行ったとき、寿司に添えられてこのハナイグチに似たキノコの酢の物が出てきたのを思い出す。それを見て、2人で驚いたのだった。この種類のキノコは栽培できないと思っていたからだ。そこでキノコの名前を店の人に聞いてみると、「ラクヨウ(落葉)」だという。聞いたことのない名前だった。その店は、キノコを八百屋さんで買ったというが、その八百屋さんは山から採ってくる人から仕入れるそうだ。別のキノコかとも思ったが、後で調べてみると、北海道ではハナイグチをそう呼ぶらしい。我々はもっぱら、山梨風に「ジゴボー」と呼ぶ。何となく親しみが湧く発音だからだ。
わが家では、ジゴボーはもっぱら味噌汁に入れて食べていたが、今回は小樽風に酢の物を所望した。独特の香りが引き立つが、これには好き嫌いがあるかもしれない。さらに大根おろしで食べると、香りも柔らかになって美味しかった。チャナメツムタケの方は、佃煮がいい。私はナメコより美味しいと思っている。今回のキノコ採りは、特にジゴボーの収穫は妻の手柄だ。私の方は、ジゴボーをさっぱり見つけられず、古くなりかかったチャナメの“巣”を見つけただけだった。それでも、食べられるのが5~6本あったから嬉しい。
キノコ採りのほかに、山荘の建つ土地の南側斜面の柴刈りと剪定をやった。山荘はできてから9年目になるから、建った当時にそこにあった木々の中には、8年間で3メートル以上に伸びたものもある。それらが、南の空に見える南アルプスの山影を隠しそうになっていた。直径が10~15センチの立木2本を伐り倒し、枝をはらって片づけた。これが案外の大仕事だった。その他の灌木も、不要なものは伐ってスッキリさせた。普段あまりしない力仕事で、快い汗をいっぱいかいた。妻は、『理想世界』用の原稿を書き上げたのち、山荘北側の林の中で、未生からいつの間にか伸びたクリの木を何本も伐ったという。
谷口 雅宣
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コメント
先生、いつもご指導ありがとうございます。
「ラクヨウ」見つけやすくておいしいですよね!
北海道の山のほうでも一般的でカラマツの幼木のまわりによく出ます。
カラマツはこちらでは、数少ない落葉する松ということで、落葉松と呼ばれているようです。
そこに出るので「ラクヨウキノコ」と昔に年配の方から教わった記憶があります。
場所は違っても同じキノコを同じようにいただいている!うれしくなってコメントさせていただきました。
山から直接恵みをいただくと、神様から手渡しでいただいたような気がしてとてもありがたくうれしいです。
投稿: 小田 知伸 | 2009年10月23日 07:45
合掌有難うございます。きのこがりの楽しそうな様子が目に浮かび こちらまでも 山に入ったような そして美味しい気分になりました。有難うございました。チャナメツムタケの名称は 「目覚むる心地」で知りました。九州の田舎で育ちましたがキノコガリに行った記憶はありません。わらび狩りくらいです。その後の力仕事で体があちこち こわって、、{標準語では凝って とか こわばって というのでしょうか}いらっしゃるのではないでしょうか? 秋の爽やかな空気と風を 頂きました。有難うございました。桝谷拝
投稿: 桝谷栄子 | 2009年10月23日 11:29