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2009年3月12日

電子写真立て

 今日は休日を利用して、前々から興味をもっていたデジタル・フォトフレーム(電子写真立て)というものを買いに、渋谷へ行った。私の場合、写真はもっぱらデジカメで撮り、撮った写真は暇を見てノートパソコンのハードディスクへ転送する。そして1年に1回ぐらい、CDかDVDへ焼いておく。写真をこんなふうに扱っていると、紙にプリントした形で写真を見ることがほとんどない。もちろんアルバムなど存在しないから、「あそこで写真を撮った」という記憶のあるうちはまだいいが、それも薄れてくると、写真があることも忘れてしまう。しかし、だからといって、撮りためた写真をプリントしてアルバムを作る気には、とてもなれない。そうする時間も、できたアルバムを収めるスペースもないからだ。うまく言い表せないが、具体的な「紙」として残っていないデジタル写真は、脳内の記憶として一種“抽象化”してしまうのである。そんな頼りなさを、この新製品が満たしてくれるかもしれないと思ったのである。
 
 早い話、デジタル・フォトフレームとは、キーボードがない小型のノートパソコンである。今どきのノートパソコンは、通信や動画表示、音楽演奏、スケッチブック等の諸機能を備えているが、そういうものをすべて取り除いて、単に「画像の保存」と「表示」だけに機能をしぼった薄型のパソコンだと思っていい。こんな説明で分かりにくい人には、こう言おう--写真立て全体が液晶パネルであり、そこへ何枚もの写真が自動的表示される--そんな製品だ。「何枚も」と書いたが、その数は10や20ではなく、1000や2000の規模だ。電源を入れると、自分の選んだ写真が、指定した時間間隔をおいて、次々と自動的に表示される。表示の仕方は、パソコンの画面でスライドショーを眺めるのとほとんど変わらない。それなら、写真をパソコンで見ていればいいようだが、パソコンはご存じのように機能があり過ぎるし、操作が複雑である。だから、スイッチを入れただけでポンと写真が映る--写真しか映らない--装置が考案されたのだろう。価格は、どの機種も「2万円」前後だ。
 
Dpf_pola  私が買ったのは、ポラロイド社の8インチのデジタルイメージフレーム(=写真)で、型番は「XSJ-008431B」だ。写真はJPEGフォーマットにしか対応していないが、音声(MP3)と動画(AVI)も再生するところに惹かれた。つまり、「写真立て」だけの機能ではなく、音楽や声も出るし、ムビーも見られる。それでいて1キロを切る重量だから、壁に掛けて使えるのである。日本や韓国の会社も、似たような機能と仕様の製品を出していて、当初はソニーの製品を考えていたが、人気があるためか、渋谷の大型量販店2軒で「在庫がない」と言われた。そこで店頭で見て、画面が明るい2機種の中からこれを選んだのである。もう一方の機種は、2007年のモデルからあまり変わっていないというのでやめた。

 家に帰ってから、さっそく妻と私のデジカメから写真を転送して、スライドショーを走らせた。写真の切り替えには色々なパターンが使えるから、静止画でありながら動画の雰囲気を作ることもできる。難点もいくつかあるが、まだ機能を十分に使いこなしていないせいかもしれない。いずれ、機会を見て使い勝手等を読者に報告しよう。

 谷口 雅宣

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