ジャガイモ2色
妻の実家からジャガイモが送られてきていたのを見て、その形と色に惹かれた。特に赤皮のジャガイモはあまり見たことがなかったので、「サツマイモみたいだなぁ~」などと思いながら絵に描いた。
ものの本を調べてみると、ジャガイモは日本には明治以降、もっぱら欧米から導入されたものの、最初の栽培は西暦500年ころの中央アンデス中南部の高地だったという。ジャガイモの名称は、「ジャカトラ(現在のジャカルタ)港からオランダ船によって来たイモ」という説があり、これによるとわが国への伝来は江戸初期になるが、その頃の著作には名前が出て来ないらしい。栽培記録として最古のものは、宝永3(1706)年に北海道の瀬棚で植えたというものがあり、本州では明和年間(1764~72年)に甲斐(山梨県)の代官が栽培を奨励したというのがあるらしい。とにかく、寒冷地でもよく育つので、昔から食糧として世界中の人々から愛されてきたものだ。
どこかにも書いたと思うが、妻はサツマイモ党であるのに対し、私はどちらかというとジャガイモ党だ。別にサツマイモが嫌いというのではないが、子供の頃から煮っ転がしやポテトサラダを食べていたからかもしれない。
ところで、この赤皮の品種を特定しようと思ってネットで調べたが、写真を見てもなかなか分からない。赤い皮のジャガイモは珍しいと思っていたが、「ジャガイモ品種解説」のサイトを覗いたら、紅丸、ベニアカリ、花標津、スタールビー、レッドムーン、アイノアカなど、結構たくさんあることを知った。家にあるのは赤皮で黄肉だから「スタールビー」ではないかと思うが、自信がない。博学の読者からの御教示を待つ。
谷口 雅宣
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コメント
谷口雅宣先生
少しざらっとした質感がよく出ていると思いました。
光が当たった明るい部分の表現では、どんな工夫をされているのでしょうか? 布などで絵の具を拭き取ったりされているのかなぁ、と思いました。
投稿: 小関(TK) | 2009年1月13日 09:53
小関さん、
>>布などで絵の具を拭き取ったりされているのかなぁ、と思いました。<<
さすがに“プロの目”ですね。布ではなく、ティッシュで上から吸い取ってあります。
投稿: 谷口 | 2009年1月13日 12:45
谷口雅宣先生
早速のお返事、ありがとうございました。
今度、何かを描く時に、そのワザを使ってみたいと思います。
投稿: 小関 | 2009年1月13日 19:21