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2009年1月13日

古い記録 (7)

    ブラジル旅行で撮った22本のフィルムには何が写っているのか?--その答えは「何でも」と言ってしまっていいだろう。機上から雲や地上を撮ったもの、空港、道路、家並み、街角、海岸、山、瀑布、家畜、鳥、そして人、人、人……。初めて外国を見た少年は、見慣れない、珍しいものを見るたびにレンズを向け、シャッターを押した--そんな様子が残されたフィルムから推測できる。が、その中で「人」が写っている写真が案外多いことに気づく。当時はまだ、日本で外国人を見かけることが少なかったから、“日本人的でない顔”が珍しいのは分かる。しかし、フィルムには日系人の顔も多く写っているから、私が人間一般とその(海外での)生き方に興味をもって写真を撮っていたことは確かだろう。

 カメラを通して、また当地の人々との約1カ月半の接触を通して、私は日本にいた頃の“狭い世界”の外には、実に広大な地球があり、そこには多様な人々と、それらの人々の営みが織りなす複雑で豊かな世界があることを感じて、旅行から帰ってきたに違いない。これによって、“尊大な右翼少年”の世界にヒビが入ったとしても、それは成長の一過程にすぎず、誰の責任でもない。いや、私をこの旅へ誘った父は、むしろ息子が狭い心の殻を破ることを期待していたのではないかと、今にして思うのである。

 さて、この旅行で撮った写真から数枚を下に掲げる。いずれ、まとまった形でご覧に入れることができるかもしれない。

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 谷口 雅宣

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コメント

谷口雅宣先生

 先生の思想遍歴を披露して頂いて有り難うございます。以前も申し上げましたと思いますが、先生が右翼少年だったとは驚きです。それが何故、生学連にお入りにならなかったのかというエピソードを是非、知りたいです。近い内に披露して下さるとの事、楽しみにしています。でも、もう今回の御文章で何となくその訳が分かった様な気がします。

 全て、神の計らいなのですね。私事で恐縮ですが、私も大学時代、生学連の活動はしておりません。宇治の道場で開かれた生学連の練成会にはある理由により参加した事がありますが。私は学生時代は青年会に入っておりましたが、当時は大学にいながら、生学連をやっていない自分を責めておりました。でも、今から思うとそれも良かったのではないかと思います。

投稿: 堀 浩二 | 2009年1月15日 09:55

合掌有難うございます。写真の掲載有難うございます。ベビーカーを押しているのはママかなおばあちゃんかな?あどけない二人の子供達 左の子は絶対女の子だと確信が持てますが、右の子はどっちでしょう?この子たちもすっかり成人していますでしょう。いずれまとまって見せて頂ける日を楽しみに待っております。再拝

投稿: 桝谷 | 2009年1月17日 22:43

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