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2008年10月19日

銅鐸の輝き

 島根県出雲市で行われた生長の家講習会では、澄みきった青空のもと3千人を超える受講者が参集してくださり、和やかな雰囲気の中で真理研鑽の半日をもつことができたことは、誠にありがたかった。東西に広い島根県では、これまで2会場に分かれて講習会をおこなっていたが、今回は出雲市の1会場にしぼった関係から、受講者数は前回を下回ったようだ。しかし、そんな中で、男性の組織である相愛会と青年会の推進結果が前回より伸びたことは特筆に値する。約半年にわたる推進活動に尽力くださった島根県下のすべての生長の家の幹部・信徒の皆さんに、心から感謝申し上げます。
 
 講習会の帰途、妻と私は「国引き」神話の舞台とされる稲佐(いなさ)の浜から雄大な日本海を望んだあと、島根県立古代出雲歴史博物館へ寄った。昨年できたばかりの新しい施設なので、何があるのかと興味をもったのである。「古代」を扱う博物館だが設備は近代的で、館内にはコンピューターやCG等の技術を駆使した映像と音声による解説や、古代の生活や環境を再現したジオラマ、天井まで届くような出雲大社本殿の模型など、耳目を惹くものが整然と並んでいた。そんな中で私の目を驚かせたのが「銅鐸」だった。
 
 私は古代史については素人同然で、銅鐸が何に使われたかも知らなかった。銅鐸や銅剣などの青銅器は、今から2千年ほど前の弥生時代に日本で広く使われていたらしいが、原料は中国大陸や朝鮮半島から輸入され、それを国内で加工していたという。デザインの精巧さなどから、国内にもかなり高度な加工技術があったことが推測される。学校の教科書などでよく見る銅鐸の写真は、青銅器らしく青錆がきれいに出た落ち着いた色調のものである。ところがこの博物館に展示されているのは、そういう色調のものも多くある一方で、当時の姿を再現したとして金ピカに輝く銅鐸や銅剣が並んでいるのである。そして、解説書には「自然な色彩の多い弥生文化のなかで、弥生の村人たちが金色に輝く青銅器に驚き、そこに神秘性を感じたことは想像に難くありません」とある。こうなってくると、「青銅器」というネーミングそのものが、何かピント外れのような気がしてきた。
 
 そんな金ピカの金属器のうち、銅剣が358本も、同じ場所から一気に出土したとしたら驚かない方がおかしい。それが島根県斐川町にある荒神谷遺跡なのだそうだ。昭和59年(1984年)のことである。翌年には、同じ遺跡から、銅矛16本、銅鐸5個が埋められたままの状態で出土したという。問題は、当時は大変貴重だったはずのこれらの金属器が、これだけの量、同じ場所に「埋められていた」ことの理由である。発掘時の状況から見て「飾られていた」のでもなく、「保管されていた」のでもないようなのだ。それについては、いろいろの説が出ていて確かなことは不明という。銅鐸の用途については、製造時期によって「最古」「中段階」「新段階」の3期に分けて、最古から中段階を“聴く銅鐸”、新段階を“見る銅鐸”と考えるらしい。(平凡社『世界大百科事典』)つまり、当初は「鐘」として使われていたものが、次第に大型化・豪華化して観賞用または祭祀用になったというわけだ。

 ところで、中国大陸から朝鮮半島を経て日本に伝わり、そこで発達をとげた青銅器だが、弥生時代が終り古墳時代が始まるとともに、姿を消していくという。弥生時代にはすでに鉄器が盛んに使われていたから、実用性の面では劣る青銅器が鉄器に押されて祭祀用に用途を変えていくというのは、よく理解できる。しかし、古墳時代には、祭祀用としても青銅器は姿を消し、代りに銅鏡が盛んに使われるようになった、と説明書にはある。いったいなぜだろう、と私は思う。館内では、銅鐸をたたいた時の音が聴けるようになっている。なかなか神秘的な深い響きだと感じ、祭器として使われたことが納得できた。が、何かの理由で、それは使われなくなる。祭祀の形式は、時代の変遷の影響を受けにくいと私は考えていたが、鏡の登場と銅鐸の消滅はそうでないことを示しているのだろう。
 
 谷口 雅宣

【参考文献】
○島根県立古代出雲歴史博物館編集・著作『古代出雲歴史博物館展示ガイド』(ワン・ライン、2007年)

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コメント

合掌ありがとうございます。
懇談会の席上、ぶしつけな質問をいたしましたが、同じ仕事をなさり、常にお二人で行動されている姿がほほえましく、また少し羨ましく感じられました。家庭と仕事(勤めと我が家の農業)と光明化運動とを神の子無限力で両立させなさいという部長のご指導もあり、もう少し生活を工夫しなくては・・・と思案しております。
講習会の成果がいまひとつでしたので、さらに伝道に力を入れ、新しい家庭に若い世代に真理を伝え、神話の里の教勢発展に貢献いたします。
                      合掌再拝

投稿: もっちゃん | 2008年10月24日 06:05

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