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2008年9月 5日

“発想の転換”の時代

 8月20日の本欄で、日本での地熱発電の可能性に触れ、9月1日には、わが国の山野に普通に生えているススキの一種がバイオエタノールの原料として有望であるという話を書いた。こういう例からも分かるように、日本を“資源小国”と見る古い発想から早く解放される必要がある。この発想が古い理由は、それが化石燃料や原子力を主体とした“地下資源”に注目した発想であるからで、太陽エネルギーや風力、潮力などの“地上資源”に注目すれば、まったく違う可能性が展開してくるし、今後はそうしなければならないからだ。最近では、レアメタルが採れる“都市鉱山”などという考え方も受け入れられるようになっているし、島国である日本は、周囲の海に注目すれば、さらなる可能性が目の前に広がっているのである。
 
 今日の『日本経済新聞』夕刊に、長崎大学大学院教授の川村雄介氏がそのことを分かりやすくまとめている--
 
「日本の経済海洋面積は陸地の12倍もあり、世界で5~6番目の広さだ。そこには膨大なエネルギー資源や希少金属が埋蔵されているともいわれる。新技術で海洋資源を活用する余地も大きい。また、原子力発電や太陽エネルギー技術は世界でトップクラス。最新化学技術の応用による高効率の植物エネルギー開発にも期待が寄せられている」。

 私は、原子力エネルギーについては川村教授とは意見を異にするが、それ以外は同感である。

“地上資源”といえば、今年の夏は日本への台風の上陸がゼロであった一方、各地で豪雨が降って大きな被害をもたらした。1日の『日経』によると、8月末まで台風の上陸がなかった年は、2000年以来8年ぶりだという。豪雨は、9月に入っても各地で続いているが、この海洋や気象の“破壊的エネルギー”を技術力によって“建設的エネルギー”に変換することができないか、と思う。特に、電気そのものである雷の利用はできないだろうか。

 ベンジャミン・フランクリンの時代に、雷をガラス瓶で受け止めることができたのだから、現代はその電気エネルギーをどこかに貯めることぐらいはできるのではないか。風力発電では高い塔を地上に建てるから、落雷の“被害”が言われているが、雷の電気をそこに貯められれば、落雷は“恵み”に変貌する。そうすれば、雷の多い北陸地方は“エネルギー地帯”になるかもしれない。何でも“発想の転換”が求められているのが、今の時代だと思う。
 
 谷口 雅宣

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