旅の絵道具
最近、本欄のサイドバーに「絵封筒」のスライドショーが加わったことに関連して、読者から私が普段使っている画材について知りたいとのコメントをいただいた。画家でもない私は、画材に特にこだわっていないが、生長の家の講習会などで旅行をすることが多いので、持ち運びの便を第一にして、普段は簡単なものしか使っていない。もちろん自宅には油絵の道具やグワッシュなども置いてあるが、最近はとみにそういう大がかりな道具を使う機会がないのは、残念である。
写真に、旅先にもっていく道具を収めた。近ごろはよく絵封筒を描くが、その封筒は原則としてホテル備え付けのものを使う。しかし、封筒のデザインや質がいただけない場合のために、またたまに封筒を置いてないホテルもあるので、写真上部にある封筒を持っていく。これは、ベルギーのペルティエ社製のオリジナル・クラウン・ミルという薄クリーム色の封筒で、横浜ランドマーク・タワーの有隣堂で買った。この封筒は内袋のある二重構造で、上から絵具を塗り重ねていってもビクともしないので、気に入っている。
次に、封筒の左下にあるのがウインザー・アンド・ニュートン社の固形水彩セット。蓋がパレットになっていて、水筒付なので便利である。その隣に水筆がある。これ1本で大体用が足りるが、複雑な絵柄や多彩な色を使わねばならないときは、写真下にある携帯型の水彩用筆セットの中のものも使う。市販の6本組のセットだが、私はその中にさらに1本加えている。(が、すべてを使うことはほとんどない)
ペンが3本写っているが、透明のものはユニボールの黒で、ペン先は0.5ミリ。絵封筒を描く場合は大抵これだけですむが、太い線が必要な時には、その下のものを使う。これは、ゼブラの筆サインペン[中字]である。写真の左側に置いてある万年筆は、ブラジルへ行ったときにいただいたモンブランで、ブルーブラックのインクが入っている。モノクロの絵を描くとき、これを使う。一度描いた上から、水筆でこすると色がにじむ。これで濃淡を出す。
ここにはないが、デジカメは常に持参している。キャノンのIXYデジタルである。これで撮った写真をノートパソコンの画面に出して、そこから絵封筒を描くこともある。
まあ、こんな具合である。スケッチをしたり絵封筒を描くとき、私は鉛筆を使わずに、いきなりペンで輪郭を描く。ときには失敗するが、構わずにどんどん描く。その方が勢いや味が出ることが多い。とにかく、旅先では時間との勝負になるから、覚悟を決めて一気に描くことにしている。
谷口 雅宣
| 固定リンク
« 宗教運動と環境保全 | トップページ | 古い記録 »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
今、久しぶりにブログをみて、あれ?私が、前、イチローの時に、コメントしたことが本当に実現したのか?と思ったら先生の絵の具セットの写真があったので、確信できました。第一印象は、良い意味で普通だなと感じました(笑
これだけで、あれだけかける先生は、すごいですね。何か、凄い道具じゃなくて、その人しだいで、絵が決まると感じました。
あと、私は、そんなに絵をかくものでは、ないです。一度、京都の宇治川を書いてみたいと思っているところです。本当は、今提出した、市主催の政策論文に絵を起用しようと思ったんですけれども、やめました。
先生今後とも素晴らしい絵を書いて下さい。
有難うございます。
投稿: 原太郎 | 2008年8月 2日 15:52
原さん、
>>第一印象は、良い意味で普通だなと感じました。
ははは、「普通」がいちばんいいですよ。いろいろな意味で……。
投稿: 谷口 | 2008年8月 2日 16:30
普通ですか?つまり、ホドホド人ってとこですか?
生長の家という巨大組織のトップリーダーである谷口先生と一大学生である私の私生活とでは、全然比較には、ならないほど多忙な毎日だと思います。
雅宣先生や純子先生は、毎日あまり寝てらっしゃらないでしょうね。頭が下がります。
聞いた話で、真実性に掛けますが、宇治の楠本先生は、1日一時間睡眠と聞いてびっくりしました(笑
私の祖父より3歳年下ですが、とても普通ではないような気がします。真似できないです。
ちなみに、私は、大学に行く時分は、先生の日々の祈りを聞いていっております。あれは、何か、インスピレーションで書かれているような気がします。というのは、偶然はないという祈りは、すーと、心中に溶け込むように真理の御言葉が入ってきます。流石、雅春先生の血を次いでいると思わされる瞬間であります。
有難うございます。
投稿: 原太郎 | 2008年8月 3日 00:47
原さん、
学問を志されるならば、簡単に“噂”とか“伝説”を信じてはいけません。また、言葉を使う際も、吟味して使うのがいいと思います。生長の家は、決して“巨大組織”ではありません。
投稿: 谷口 | 2008年8月 3日 10:45
はい。わかりました。吟味致します。申し訳ないです。
投稿: 原太郎 | 2008年8月 3日 14:32