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2008年4月 5日

ハニートースト

 生長の家の講習会のため京都府福知山市に飛んだ。といっても、実際に空を飛んだのは羽田から大阪の伊丹空港までで、そこから自動車で約80分走って福知山市に入った。道中、自動車専用道路の両脇を、時々ボーッと明るい白桃色のものが高速で前から後ろへ移動する。その華やかな明るさは--満開の花をつけたサクラの木だ。自動車の騒音防止か目隠しのためか、道路の両脇には結構高い塀が続いていて、その上から覗いた花しか見ることができない。残念は残念だが、その分、到着地での花見の期待が膨らんだ。
 
Fukuchiyamcherry  宿舎である「ホテル・ロヤルヒル福知山」に着いてから、妻と2人で早速散歩に出た。近所のサクラを眺めながら、前回来たときに寄ったパン屋兼レストランへ行くためである。2006年4月1日の本欄にその時のことを書いたが、おいしい自家製パンをいただいて英気を養おうというわけだ。「プロバンス」というその店は、前回のとき同様にはやっていた。客がひっきりなしに車で来る。パンを買っていく者もいれば、店で食べる人、あるいはパン以外のものを注文する人もいる。我々は「となりのトトロ」の形をした菓子パンを1つ買い、コーヒーと紅茶を注文して店内で憩いのひと時を過ごした。

Totorobread  そんな2人の近くに、若い女性2人が席をとった。やや時間がたってから注文の品が来た。テーブルに置かれたそれを見て、我々は首をひねった。見たこともないような組み合わせだったからだ。切り口を上にしたパン半斤とサラダ、蜂蜜のようなものを入れたガラス器、それにソフトクリームの入ったグラスである。これが1人分だ。2人とも同じものを注文して、半斤のパンの内側にスプーンを突き立てては、さもおいしそうに食べ始めた。「これはいったい何だ?」と思ってメニューを確かめると、添付された写真から判断してどうも「ハニートースト」という品物らしい。この店の人気商品だそうだ。半斤のパンは全体がトーストされていて、“皮”から“中身”をくり抜いたように包丁で切り分けてあるらしい。客はその“皮”の内側に蜂蜜(あるいはメープルシロップ?)をかけ、さらにソフトクリームを載せてスプーンで食べる。すると、温かいパリパリのトーストと冷たいクリームの組み合わさった不思議な美味を体験できる--そんな仕組みのようだった。

 実際には食べていないので、確かなことは言えない。が、妻と2人で観察した結果、そういう結論に落ち着いた。次回来たときにはぜひ……と思いながら、我々はつかの間のひと時にけりをつけ、席を立った。店の窓からは、畑の脇に勢いよく伸びている菜の花の黄色が鮮やかに見えた。
 
 菜花見て楽しきパンの旅路かな
 
 谷口 雅宣

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コメント

「ハニートースト」ですかあ、、良いネーミングですねえ、、甘さと夢を感じさせます、外は桜に菜の花、確かハ二エルと言う天使がいましたよね!情景が浮かび浮き浮きしてきます!真似て一句
桜見て、花も団子も、我のもの(欲張り、泣)。

投稿: 尾窪勝磨 | 2008年4月 6日 01:00

トトロのパンが可愛らしくて私が笑っていたら、子供たちも見に来ました。光線の加減が素敵です。今度、撮影なさる時は、純子先生にも協力していただいて、こちら向きのパンを撮影して下さい。

投稿: 前谷雅子 | 2008年4月 6日 08:33

前谷さん、

>>今度、撮影なさる時は、純子先生にも協力していただいて、こちら向きのパンを撮影して下さい。<<

 “正常”の向きのものも撮影してありますが、こちらの方が面白いと思って使いました。

投稿: 谷口 | 2008年4月 7日 12:38

雅宣先生

実はこのコメントを送る時、迷いました。見に来た家族3人の内、2人までが、先生はトトロをご存知ないからこのように逆さまのを載せていらっしゃると言うのです。いくら何でもそれはないと私は言いました。私は先生はお優しいから、純子先生の召し上がる方向のままに撮影なさったと解釈致しました。
でも後で、この写真が正常の向きであれば、あれほど家中の話題にはならなかっただろうと思い、先生は故意に逆さまのを載せられたのではと推測致しました。(親切にも息子が写真を正常の向きに回転してくれましたが、天井にパンが張り付いた感じで見られませんでした。)
この"トトロ写真効果"により「小閑雑感」の読者層がさらに拡大することを祈っております。

投稿: 前谷雅子 | 2008年4月 7日 15:13

前谷さん、

 ハハハ、ハハハ……。あまり深刻に考えないでください。「トトロ」だと思うから体の向きが“正常”だとか“異常”だとかが気になってしまうのですね。菓子パンの向きには、正常も異常もないのですが……。(笑)

 しかし、人間って、いろんなことを考えるものですね。お互いに……。

投稿: 谷口 | 2008年4月 7日 16:54

副総裁先生と前谷雅子さまの対話を拝読して、興味深く思いましたので、コメントをさせていただきます。

最初に、菓子パンの写真だけを観た時、私は咄嗟に、「火星人型のパン(!?)」と、想いました。(最近のコメント欄で、「火星人」についての話題を、閲覧していた影響かと思います。)
次に、御文章の中から、「となりのトトロ」ということが判明すると、今度は、緑溢れる「トトロの森」の森林風景が脳裏に拡大して参りました。
また、逆様に掲載してくださったことにより、お向いに座られている(と想定される)純子先生のご存在も、連想させていただきました。
決して、深刻に考えたのではございませんが、自分の感覚が、先入観に左右されている事実に驚くと共に、感の転換の練習をさせていただいたような気がいたします。
この写真はほんの1例ですが、多種多様なテーマを与えてくださるお陰で、自己吟味的探究が可能となり、心より感謝いたしております。
これからも、楽しみに、拝見・拝読させていただきたく思います。ありがとうございます。
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投稿: 川部 美文 | 2008年4月 8日 21:04

川部さん、

>自分の感覚が、先入観に左右されている事実に驚くと共に、感の転換の練習をさせていただいたような気がいたします。<

 本当にそうですね。人間から“先入観”を取り去ることは、ほとんど不可能ではないでしょうか。その反面、この先入観があることで、コミュニケーションが効率よくいく場合もあります。

投稿: 谷口 | 2008年4月 9日 15:12

副総裁 谷口雅宣先生

合掌 ありがとうございます

ご返答とご指導をいただき、心より感謝申し上げます。
先生のお言葉にございますように、「先入観」を完全に除去する事は困難であり、社会生活に於いて、コミュニケーションを円滑に図る上では、寧ろ必要であるとも思われます。(この場合は、前提・予備知識と換言させていただく方が妥当かもしれません。)
大切なのは、内容の信頼性と妥当性、客観性であると考えております。

今回、驚きましたのは、私は「火星人」の存在を、実際に観察した事はございませんが、インターネットで検索して、遭遇した想像図の影響から、菓子パンの写真までが、その様に見えたことです。この事から、日常的に見聞するものの影響力の偉大さ、選択の重要性、多角的考察の必要性を感じました。

これは、個人的体験でございますが、以前、華道のお稽古をさせていただいた時、終了後に、3つの図(正面・側面・平面図)を描いておりました。
同じ花型や花材でも、観察地点により、全く異質に把握される事が、大変面白く感じられました。
そして、花型の最も美しい面を観る様に、人時処の光明面を観る視力(仮称)を鍛錬するのが、日時計主義の生き方ではないかと、「お稽古帳」を見直す過程で、実感いたしました。(所属している流派では、「多面性」という、多角度から観察する表現型もございますが。)

今、その方法を、具体的に『日時計日記』として提示していただいていることに、神の深き御心を感じます。
今後も、感謝のこころを忘れず、視野の拡大に努め、日時計主義の訓練・実践をさせていただきたく思います。ありがとうございます。  再拝
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投稿: 川部 美文 | 2008年4月 9日 20:55

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