ぱすわあど (6)
ぼくのおばあちゃんは、ぱすわあどをわすれた。
おばあちゃんとぼくは、それを見つけるために本やさんへ行った。そこで、おばあちゃんは、むかしつかったぱすわあどを6つもぼくにおしえてくれた。
ぼくは、かみにかいてある6つのぱすわあどを、ことばにしようと思った。
「111 → いいひと」 がわかったから、「1164」と「1192」はすぐわかった。これは、「いいむし」と「いいくに」だ。それから、すこしかんがえて「3618」と「4649」がわかった。これは「さむいや」と「よろしく」だ。でも、「1371」と「0312」がむずかしくて、わからなかった。
おばあちゃんによみかたをきくと、「いみない」と「おさいふ」だとおしえてくれた。でも、「いみない」はわかったけど、「0312」の「0」がどうして「お」なのか、わからなかった。それをおばあちゃんにきくと、おばあちゃんは、
「おー」といって、口をまるくした。そして、その口をゆびさして、
「ほら、口がまるくなるでしょう」といった。
ぼくは「へえー」といった。ばんごうを口のかたちになおすなんて、かんがえたこともなかった。そんなことかんがえるおばあちゃんは、すごいと思った。だから、
「おばあちゃんはすごいね!」といった。すると、おばあちゃんは、
「1つのばんごうが、たくさんのことばをかくしているの。それが、ぱすわあどのおもしろいところね」といった。
こんどはぼくも、おばあちゃんのいうことがわかった。
「0」のばんごうは、「れい」と「ぜろ」と「おー」をかくしている。それから思いだしたけど、りょう手をあたまの上にあげて「0」をつくるのも、ことばのかわりだ。これは、「おーけー」といういみだ。ぼくはうれしくなって、
「おばあちゃん、ぱすわあど、おもしろいね。ありがとう!」といった。
すると、おばあちゃんのかおがかわった。すごくうれしそうになって、
「けんくん、それ、それ、思いだした。ありがとうだわ! ぱすわあどは、ありがとうなの。おしえてくれて、どうもありがとう!」といった。
ぼくは、おばあちゃんがおしえてくれたのに、どうしてぼくが、おばあちゃんにおしえたことになるのか、わからなかった。それから、「ありがとう」はどんなばんごうになるのかな、と思った。おばあちゃんにきこうと思って、かおをみた。すると、おばあちゃんは、
「おばあちゃん、すごくうれしいから、おれいに、けんくんのほしいものあげる。アイスクリームたべにいこう!」といった。
それをきいて、ぼくもうれしくなった。「ありがとう」のばんごうは、アイスクリームをたべながら、おばあちゃんにきこうと思った。
谷口 雅宣
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
頭の体操6
言葉を短くすると番号になる、、「面白い」と6っつのパスワードを言葉にする事を試み、おばあさんとのやり取りでついにお婆さんは「ありがとう」である事を思い出す、ケン君は番号に変える事が出来るのでしょうか?出来ない時、アイスクリームを食べながらお婆ちゃんは教えてくれるのでしょうか?凄く大切で秘密のパスワードを、、、?
投稿: 尾窪勝磨 | 2008年4月26日 23:06
パスワード=お婆ちゃんは簡単なので覚えられると思った、ありがとう=サンキュー、ありがとう!ありがとう!3939?
投稿: 尾窪勝磨 | 2008年4月26日 23:45