動画サイトをどう使うか?
本欄の読者の中には、ユーチューブなどの動画サイトに自分の個人チャンネルをお持ちの人もすでにいるだろうが、宗教が団体としてこの新しい媒体をどう使うかについては、恐らくまだ“手探り状態”なのが実情だろう。私も昨年来、本欄に時々動画を公開しているが、それは生長の家という宗教団体としてやっているのではなく、個人としての実験的公開である。その証拠に、宗教とは直接関係のない「旅行記」や「キノコ採り」「料理法」の類の動画も含まれているのを、読者はお気づきだろう。宗教団体として公開している動画は、生長の家公式サイトの「電脳紙芝居」のページにある数本だけである。
しかし、ネット全体では、この動画サイトの成長ぶりは目覚ましく、そこに登録されている動画の質もどんどん向上している。今日(11日)付の『産経新聞』によると、フジテレビは日本のテレビ放送では初めて、音楽番組の一部をアップルが運営する「iTunesストア」のサイトで有料配信すると発表した。番組の収録は18日に東京・銀座のアップル直営店で公開で行い、電波による放映は3月29日に行うが、それに先駆けて3月12日からネット配信するという。これなどは、ネットで番組を宣伝するのに動画サイトを利用する試みだろう。ただし有料というから、動画のダウンロード自体も一部目的としているようだ。
また、9日付の『フジサンケイ・ビジネスアイ』によると、松下電器産業は7日、グーグル傘下のユーチューブと提携し、同サイトの動画を簡単に視聴できるネット対応テレビを今春に米国で発売すると発表した。ユーチューブでは、海外のテレビ局などはすでに番組を提供しているから、ネット対応テレビができれば、視聴者は放送時間に拘束されずに、好きなテレビ番組を含む多様なコンテンツを自由に選び、家庭や職場で手軽に視聴できるようになる。しかも、国境を越えてこれを行うことができる点が画期的だろう。
このようにインターネットを経由した動画環境が整ってくることで、宗教のメッセージを世界に向かって迅速に、しかも安価に伝える可能性が飛躍的に増大するだろう。「世界に伝わる」ということは、もちろん国内にも伝わることだから、国内の教団内部の情報伝達も、従来のような手紙や電話、ビデオテープ、DVDなどを使ったものよりも、効率的で、大量の情報を扱う手段が整うことになる。それを利用しないで、光明化運動を語るのはおかしい。
そんなことを考えていたところへ、生長の家のアメリカ合衆国教化総長をしている勅使川原淑子氏から、自分もユーチューブのチャンネルを開設したという話を聞いた。パソコンの技術面で特に強いとは聞いていない人だから、「よくぞやった!」と思った。で、彼女のサイトを見てみると、「なるほど……」と肯かされた。広大なアメリカの地に散在する生長の家の幹部・信徒に対して、自分の意図したメッセージを正確に伝えるには、自分の声と映像を録画した動画に勝る手段は、今のところないのである。その点に着目した“勇気ある第1歩”と言うべきだろう。今後の健闘をお祈りする。
谷口 雅宣
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コメント
生長の家副総裁
谷口雅宣先生
先日、勅使川原・教化総長から動画ならびにブログを開設された旨の連絡を頂き、早速拝見しました。(アメリカ)国内でも最大6時間の時差があり、出張でお出かけの多い教化総長からご指導を頂く立場としては、このようなメッセージを頂けることはとても有り難いことと感謝申し上げております。
また、副総裁先生が日々、様々な問題についてご文章・映像、そして式典等でのお言葉をネットで公開してくださいますので、先生のご指導を信徒の皆様にスピーディーにお伝えすることができ、海外で布教活動に携わっている立場といたしましてはこの上なく有り難いことです。
生長の家が進めております炭素ゼロの運動に関しましても、信徒の方の中には誤解をされている方が少なからずおられますので、先生の秋季記念式典のお言葉はその方々の誤解を解くのに大変有り難い内容でございました。重ねて感謝、お礼申し上げます。
余談ですが、今はネットを使うと日本国内で放映しているドラマを見たり、名作のアニメ等を子供に見せることができますので、海外在住者にとっては有り難い時代だと思います。
ハワイ教区教化部長代行
阿部 哲也 拝
投稿: 阿部 哲也 | 2008年1月12日 06:57
谷口 雅宣 先生
周りの方々のご協力を頂いて、始めたばかりの 小職のユーチューブチャンネルにつきご案内頂き、また、激励のお言葉まで頂戴いたしまして、誠にありがとうございます。
先生や皆様のご指導、ご助言を頂きながら、よりよいものにして参りたく思いますので、宜しくお願い申し上げます。
信徒や幹部の方々から"インパクトのある布教方法だ”などの喜びの声が届いておりますが、何方も、開設した当方の意とするところを的確に把握されておられ、有り難い事と
思っています。
別途、幹部のみに限定したものとしてブログも開いておりますが、こちらは、アメリカ合衆国の幹部の構成現況に合わせ3言語(英語、ポルトガル語、日本語)を使用しております。いずれ、スペイン語を加える事も考えております。
録画撮りの日程調整他、検討課題が種々ございますが、上記、先生のお言葉にある“勇気ある第1歩”が第二歩、第三歩へと着実に繋がるよう、スタッフの方々と楽しく努めて参
ります。
ありがとうございました。
勅使川原 淑子 拝
投稿: 勅使川原 淑子 | 2008年1月12日 09:16
早速拝見させて頂きました!!たいへん気品のあるすてきなお姿とメッセージだなあと。。。心より感謝申し上げます。ありがとうございます。私はIpodユーザーですので、iTunesストアでアメリカのTV番組を時々購入します。いずれ、生長の家の御教えが紙ベースだけではなく、様々なスタイルでより多くの人々へ浸透していくことが期待されると思います!!私の周囲ではSONYが先駆けた電子ブックに続き最近発売したAMAZON.COMから出されている電子ブックのユーザーがいますが、NEWYORKTIMESなどの新聞がダウンロードで購読でき、なかなか便利そうです。重い本やかさばる新聞紙をもたず、たいへんスマートです。。。
投稿: GEN | 2008年1月12日 12:53
勅使川原先生の動画のサイトからリンクして、南カルフォルニアの生長の家の活動の動画やホームページを初めて拝見致しました。海外の信徒さんの活躍の様子は全国大会で少し拝見した事がありますが、あまりよくわかりませんでした。今回、動画を拝見して音楽からもう伝道スタイルの違いを実感致しましたし、ホームページのメッセージからは英語の月刊誌とはまた別の愛に満ちた伝道の熱意が伝わってきました。み教えの周縁部分と中心部分についても目の当たりにして、色々な面でとても勉強になりました。
投稿: 前谷雅子 | 2008年1月14日 22:30
安倍さんのコメントの中に、炭素0の運動に関しまして「信徒の中には誤解をされている方が少なからずおられます」と言う言葉がありましたがどんな誤解をされておられるのか?出来ましたら教えて下さい、阿川さんは「宗教上の課題と言うより、社会常識の問題ではないでしょうか?]と言われていましたがこの様な解釈でしょうか?
投稿: 尾窪勝磨 | 2008年1月15日 00:22
尾窪 様
先日出向いた日本語の誌友会において、副総裁先生の秋季大祭のお言葉を参加者に紹介しましたところ、次のような感想を述べた方があったのです。
『これまで「炭素ゼロ」の運動を、肩に力を入れて取り組まなければならないなどと、感違いしていたように思います。副総裁先生のお言葉を拝読して本当の意味がわかりました。天地一切のものに感謝し、日時計主義の生き方を自分自身が具体的に日々実践し、そして周りの人々にもこの生き方を積極的に進めていきます』
このように、誌友会に参加した信徒の、地球環境へ配慮した生活の実践と伝道への意欲が高まりましたので、大変有り難く思い、副総裁先生に御礼を申し上げたかったのです。
ハワイ 阿部 哲也 拝
投稿: 阿部 哲也 | 2008年1月15日 16:23
安倍様
解答有難う御座いました、誤解の内容は「炭素0運動を肩に力を入れて取り組まなければならない、などと勘違いしていた」と言う事ですね!只私は誤解であっても勘違いであってもその行為(炭素0運動を力を入れて取り組む)そのものは良い事、善であると思いますのでますま力を入れられて実践されたなら一事が万事、素晴らしい生き方になるのではないか?と考えますので余り問題が無い様に思うのです、、秋季記念式典のお言葉を聞いていませんので何とも言えませんが、、。
投稿: 尾窪勝磨 | 2008年1月17日 15:55
谷口 雅宣先生
合掌 ありがとうございます。
副総裁・谷口雅宣先生のブログにアメリカ合衆国伝道本部勅使川原淑子総長のYouTubeのご紹介をして下さいまして、ありがとうございました。
総裁、副総裁の御名代として、私たちをご指導して下さる勅使川原総長は、YouTubeをこのように利用して、アメリカの伝道のために努力して下さっている事は、誠に素晴らしい事だと思います。心から感謝申し上げます。
前谷雅子様のコメントもとてもありがたく、嬉しく読ませていただきました。
今後ともよろしくお願いいたします。
ありがとうございます。
Akemi Ueda, President
Southern California Missionary Area Council
投稿: Akemi Ueda | 2008年1月21日 04:43