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2007年12月30日

2007年を振り返って (2)

 世界規模の話はほどほどにして、生長の家の運動の方面から今年を振り返ってみる。今年は、昭和5年(1930年)の生長の家発祥時に唱えられた「日時計主義」が再び脚光を浴び、運動の中に具体的に取り入れられた最初の年である。『日時計日記』(2007年版)はすでに昨年秋に発行されたが、実際の記入は今年からである。また、「日時計ニュース.com」や「Web版 日時計日記」も始まっていたが、一般の信徒・会員による利用は今年からである。これらは、実際の運動の中にインターネットを組み入れる新しい試みであり、今後の発展と展開が期待される。そう言えば、2月半ばに上梓させていただいた『日々の祈り』(生長の家刊)も、もともとは私が本サイトに発表した祈りの言葉である。生長の家の運動が、新媒体であるインターネットを利用して多様な広がりを見せている、と感じられる。
 
 この書籍版『日々の祈り』には、「神・自然・人間の大調和を祈る」という副題がついている。その意義について私は2月16日の本欄に書いているが、それを簡単に言えば「実相を祈る」という意味なのである。現象の地上世界では「神は死んだ」とされて久しく、科学を手にした人間は高度先端技術を使って“神を演じる”危険を冒しつつある。また、人間の欲望のままに開発された地球は、温暖化にともなう様々な脅威を人間に与えている。『日々の祈り』では、しかしこのような神-自然-人間の“不調和”は、実相において「ナイ」と宣言し、本来この三者は大調和で「アル」と祈る。これは神想観の実修と同じように、実相を現象にもち来す強力な思念である。だから、『日々の祈り』を唱えることは、日時計主義の実践であるとともに、21世紀の人類が抱える諸問題への宗教的、哲学的対応の1つと言えるのである。
 
 5月に行われた生長の家の4組織による全国大会は、一般の誰もが参加できる大会としては最後のものとなった。それは、地球温暖化の原因である温室効果ガス削減のためである。これによって、生長の家の運動が縮小すると感じている人もいるようだが、来年の白鳩大会は“幹部”を対象にして東西の2会場に5千人を集める予定だから、必ずしも「縮小」ではない。これは、視聴者の多いゴールデンタイムに莫大な費用を払ってコマーシャルを打つのをやめ、求められる情報を、求めている人に絞り込んで伝えることにも比べられる。真理の情報伝達を、より効果的に行うことをねらったもので、地球温暖化時代には、そういう配慮が宗教運動にも求められていると思う。生長の家の3組織の機関誌が64から48に減ページし、『聖使命』新聞が大判のブランケットからタブロイド判に小型化した理由にも、同様の配慮が含まれている。

 地球温暖化抑制の努力については、この7月に、生長の家の全事業所64カ所と関係団体2カ所で「ISO14001」の認証取得が完了したことを抜きに語ってはならない。この努力は平成12年度から8年がかりで続けられ、その間、全国の生長の家幹部・信徒の皆さんの温かく、熱心な協力のもとに行われた。この場を借りて、皆さんに感謝申し上げます。「ISO14001」とは、日常的に環境に配慮した業務を組織的に行っていることを認証する国際基準の1つだ。したがって、これによって「生長の家は環境に配慮した宗教運動である」ということを世界に向かって堂々と宣言することができるのである。
 
 8月には、ニューヨーク市郊外で「世界平和のための生長の家国際教修会」が開催されたが、ここでイスラームの信仰について学んだことは特筆に値する。生長の家の内部にはイスラームの専門家がいないため、エジプト人法学者でカリフォルニア大学ロサンゼルス校の教授、カリード・アブ・エルファドル博士をお招きして、現代イスラームの抱える問題について重要なことを教えていただいた。この教修会に前後して、私も本欄でイスラームについていろいろ学んだことを書いているが、このような本による学習よりも、実際にイスラーム原理主義と戦っている第一線の宗教家、思想家の姿を見、生の声を聞くことの衝撃は大きかった。アブ・エルファドル博士の著作や講演録が、早く邦訳されることを望んでいる。

 秋には、『日時計日記』の2008年版、拙著『日時計主義とは何か?』、そして『日々の祈り』の朗読CDが発行された。読者の皆さんからの要望を容れて、来年版の『日時計日記』は2分冊とし、使いやすくなったと思う。大いに活用され、来年も日時計主義を生き抜くことで、明るく生甲斐に満ちた人生を継続していただきたい。
 
 谷口 雅宣

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