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2007年11月29日

外来魚とのつき合い方

 11月12日の本欄で、天皇陛下がアメリカからブルーギルを持ち帰られ、そのことを大津市で開かれた「全国豊かな海づくり大会びわ湖大会」で話されたことを書いたが、これが話題になっているらしく、28日の『朝日新聞』が夕刊で、琵琶湖のブルーギルについて“続報”を書いている。本欄の私の文章に対しても、読者の1人がコメントをつけて、ブラックバス(オオクチバス)とブルーギルの料理法について教えてくださった。「南アジア系のお料理に合う」らしく、滋賀女子短期大学の小島朝子氏は、「スパゲッティー・ブラックバスソース」と「ブルーギルのレイクチキンサラダ」というレシピを発表しておられるのだ。

 上記の『朝日』の記事によると、ブルーギルは「ビワコダイ」という商品名でなれ寿司として売られているらしい。地元ではニゴロブナを使った鮒寿司(ふなずし)が有名だが、これにあやかり似たような味を出しているという。また、ブラックバスも「ビワスズキ」という商品名で同じなれ寿司として売っているらしい。さらに、琵琶湖畔にある滋賀県立琵琶湖博物館のレストランでは、「バス天丼」というメニューもあり、取材記者は「白身でくせのない味だ」と書いている。しかし、ブルーギルについては、「皮に独特の臭みもあり、浸透はいま一つ」だそうだ。
 
 アメリカでは両種とも食用にされているのだから、いずれ日本人の口に合うような料理法が開発されるだろう。が、私が気になるのは、「タイ」とか「スズキ」などの全く別の魚の名を冠する呼称である。食品の呼称や表示については今、さまざまな偽装や偽名が使われて問題になっているところだから、“中身”とは違う“名”を付すことで商売をする方法は社会に受け入れられない方向に進んでいる。どんな名前をつけようが、いずれ中身はわかってしまうし、分からなければならないのだから、原材料名をきちんと表示するのがいいと思う。それとも、カタカナの名前では日本では受け入れられにくいとの考えなのだろうか?
 
 それで1つ提案なのだが、魚好きの中国人・日本人は魚偏の漢字をいくつも考案してきたのだから、この際、この2種の外来魚にも漢字名を与えてあげるのはどうだろうか? 鮨屋で出される茶碗に描かれている「鯛、鱒、鮭、鰯、鰤、鱈、鰻……」のような漢字を作って、それを滋賀県がトレードマークのようにして売り出せば、「日本の魚」というイメージが生まれるのではないだろうか。
 

Gillbass

 ということで、私は勝手にブルーギルとブラックバス(オオクチバス)のための漢字を作ってみた。少々の皮肉もまじえて……。上段がブルーギル、下段がブラックバスである。私自身は、双方とも左端のものが何となくピッタリくるような気がする。
 

 谷口 雅宣 

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コメント

私共の近くのダムや溜池のブルーギルは10-13cm位で身も薄くとても食用にはなりそうもないのですが琵琶湖のものと種類が違うのでしょうか?ブラックバスは食べれそうです、それは兎も角、漢字の魚を切る、魚を呑むはピッタシで素晴らしいと思います。

投稿: 尾窪勝磨 | 2007年11月30日 15:44

ブルーギルやブラックバスはまだまだ釣り愛好家の方々の間でその名が語られる事が多いですね。私も以前ルアーフィッシングに夢中になった時期がありましたが、ブルーギルやブラックバスは「食べても不味い」と聞かされていました。それで私もなんとなくそうなのだと思っていましたが、副総裁先生のここ最近の本欄の記事を拝読致しますとそれは誤解であった様ですね。
ブルーギル、ブラックバスにそれぞれ「ビワコダイ」「ビワスズキ」という呼称があったとははじめて知りましたが、仰る通り食品の呼称、表示に関して厳しくなっております昨今でございます。全く新しい和名を関係省庁なりが公募なりして、同時に「食べられますよ」という広報活動を行い、そこから新しい和食の創作料理ですとか、そうしたものを紹介・募集していけば、広く世間の耳目を喚起すると考えます。
漢字をあてることも大切ですね。重みがありますから。
まだまだ誤解のある、更には全く未知の魚名でありますから。

投稿: 長瀬 祐一郎 | 2007年11月30日 20:51

よろしくお願いします。また投稿させて頂きます。一つ気になったのはブラックバスがスズキやタイと全くべつの魚とおっしゃった点です。ウィキペディアで調べましたところブラックバス・ブルーギル・タイ・スズキはすべて「スズキ目」と目という分類にまとめられるそうです。(ちなみに生物の分類は上から界、門、綱、目、科、属、種となっているそうです)

たしかに全く同じとはいえませんが、全く別というのにも疑問を感じました。わたしは熱帯魚をやっていますが、熱帯魚の世界では基本的に「目」をもっとも主要な分類とみなし、同じ「目」なら仲間の魚であると認識するのが一般的です。ですので一応、先生にこういった見方もあるとしってもらいたいと思いましたのでここに記しておきました。

勿論、先生のご提案された独自の和製漢字は大変興味深いものであると思い、わたしはこれを否定する気持ちは全くありません。

投稿: 村瀬 | 2007年12月 1日 12:36

村瀬さん、

>>たしかに全く同じとはいえませんが、全く別というのにも疑問を感じました。

 あなたのご見解、了解しました。

 それならば「全く別の種」という表現ならどうでしょう? 私はそういう意味で使ったのですが、気になりますか? 人間とチンパンジーならば「全く別の種」と言っていいと思いますが、霊長目という分類では同じでしょう。DNAの配列では、これでも98%は同じだといいます。人間なら誰でも「琵琶チンパンジー」などという名前を付けられたら憤慨しますよネ!

投稿: 谷口 | 2007年12月 1日 16:59

合掌

>>「全く別の種」という表現ならどうでしょう?

同感です。それなら問題ないと思います。

さて先生のおっしゃるとおり、仮に人間を「琵琶チンパンジー」などと呼ぶのには反対です。申し訳ありませんでした。そこまで思考が及びませんでした。わたしとしては無意識の内に「便宜的」な見分け方を関連させてしまったのかもしれません。

ところでもし、わたしの至らずじまいで先生の反感をかってしまっていたらここでお詫び申し上げます。

再拝

投稿: 村瀬 | 2007年12月 2日 13:20

村瀬さん、

>>ところでもし、わたしの至らずじまいで先生の反感をかってしまっていたらここでお詫び申し上げます。

「反感をかう」ですか? 全然気にしていません。
それより、貴方の簡単な自己紹介をお願いできませんか? お住まいの都道府県とか生長の家の所属組織などです。

投稿: 谷口 | 2007年12月 2日 22:12

合掌

自己紹介ですか、そうですね。出身は愛知県です。特にどこの所属ということはありません。ただ、生長の家はずいぶん前から知っていましたので普通のひとよりは生長の家に詳しいという程度です。

再拝

投稿: 村瀬 | 2007年12月 3日 13:05

村瀬さん、

>>出身は愛知県です。

 現在は何県にお住まいでしょうか? それから、フルネームを教えていただけませんか?

投稿: 谷口 | 2007年12月 3日 13:11

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