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2007年10月19日

最近の“よいニュース”

 今日は新聞で久しぶりに「よいニュース」をいくつか見つけて、嬉しくなった。1つは、日本の成人の喫煙率が12年連続で減少して「26%」になったという話だ。もう1つは、南極上空のオゾンホールが昨年より30%小さくなったという話だ。

 喫煙率のデータは日本たばこ産業(JT)の調査というのが気になるが、成人男女3万2千人を対象にして、今年5月に行った調査による。回答率は60%だ。18日の『日本経済新聞』が伝えている。それによると、男性の喫煙率は40.2%で前年より1.1ポイント減少したが、女性は12.7%で前年より逆に0.3ポイント上昇した。男女合計では、前年より0.3ポイントの減少という。喫煙率の減少は、国民の意識の向上とともに、社会の高齢化と関係があると思う。喫煙とガンや心臓病の発生率には明らかな因果関係があるから、喫煙を減らすことは個人としても社会全体としても医療費の増大を防ぎ、人生の質(quality of life)を向上させることになる。そういう意識を多くの国民がもちつつあることは嬉しい。また、高齢者は一般的に若者よりも自分の健康に気を遣うから、高齢になれば喫煙者も煙草をやめようとするだろう。では、女性の喫煙率の増加はなぜだろうか? これは、若い女性の喫煙が増えているからだと、私は想像する。街中で会う若い女性が、指先に煙草を挟んでいる姿によく出食わすからだ。これは、彼女たちの無知と、社会での摩擦の増大と関係していると思う。
 
 オゾンホールの縮小は、欧州宇宙機関(ESA)が10月3日に発表したものを、19日付の『朝日新聞』が伝えている。それによると、南極上空のオゾンホールの面積は、昨年9月22日に比べて今年の同じ日の面積が30%小さくなったそうだ。オゾン破壊量という別の単位で比べても、昨年は4千万トンだったのものが今年は2770万トンになったそうだ。しかし、この減少は一時的なものらしく、欧州の専門家は「オゾン層が回復に向かっているわけではない」と、この記事は付け加えている。

 地球温暖化の問題で、今朝のNHKは来日中の国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の議長、ラジェンドラ・パチャウリ氏の日本への“注文”を伝えた。13日の本欄に書いたように、IPCCは今年のノーベル平和賞を前アメリカ副大統領、ゴア氏とともに受賞した団体だ。NHKは、パチャウリ氏が環境税も排出権取引もしていない日本の現状に不満を表明したと報じていた。今日の『産経新聞』もそれを取り上げ、同氏が「日本の産業界に向けても“世界は確実に低炭素社会に向かっている。現実を見据えなければ世界から取り残される”として、環境税や排出権取引を容認すべきだとの考えを示した」と書いている。『産経』自身がこれまで産業界寄りで、この2つの環境対策に消極的だったことを考えれば、これも“よいニュース”と言えるかもしれない。

 排出権取引については、産業界が消極的なのに対し、東京都の環境審議会が16日、一定の規模以上の事業所に対してCO2の排出削減を義務化する報告書案を固めた、と17日付の『日経』が報じている。「一定の規模」とは「燃料や熱、電力の使用量が原油換算で年1500キロリットル以上」という。2010年度からの実施で、削減努力の足りない分は、第三者機関が認証した排出権を取引して義務達成に使える制度を考えているらしい。国がグズグズしている所を都が先導していくかたちになれば、これも“よいニュース”かもしれない。
 
 産業界は環境税やCO2の排出権取引に消極的であると書いたが、これは業界全体がすべてそうではなく、日本経団連の姿勢らしい。17日付の『朝日』によると、経済同友会の桜井正光代表幹事は16日、京都議定書後の温暖化対策について「義務的な温室効果ガスの削減目標にすべきだ」と述べ、環境税や排出権取引制度の導入にも賛成したという。同会は今、内部でこの件を議論していて、年末には2013年以降の同会の提言を発表するという。国としての温暖化対策の面では、日本はアメリカにも遅れをとりそうな情勢だが、今後、急速な意識変革が生まれることを期待したいものである。
 
 谷口 雅宣

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コメント

 私は、煙草が苦手でしようがありません。

喜ばしいことです。


 環境問題は大切ですよね。

投稿: 近藤敏子 | 2007年10月20日 11:21

久々の良いニュース(笑)、世界中で地球温暖化問題が話題となり、忘れかけていた重要なオゾン層の破壊、「オゾン層が回復に向かっているわけではない」とされながら一時的であるにせよ小さくなっている現象、破壊物質の減少ははっきりしている事、世界中で協力努力すれば可能である事を証明していると思います、やはり人間の叡智は神の代理者として素晴らしい、此の儘実践して行けば調和と生長と繁栄と進歩は約束されていると確信致します。

投稿: 尾窪勝磨 | 2007年10月20日 11:49

私が学生だった頃、60室くらいの規模の民間の女子学生寮にいました。(34年ほど前の話)そこでは不思議な傾向が見られ、共学の大学に行っている女子学生は煙草を吸わず、お嬢様大学と云われる有名女子大に行っている女子学生はほとんどの人が吸っていました。原因は色々あるかもしれませんが、このようなはっきりとした傾向があらわれたことは興味深い事実であります。

投稿: 前谷雅子 | 2007年10月26日 17:12

分かる様な気がします、人間は環境の動物だと言われていますから、皆さんは状況を良く観察して行動されていたのでしょう、只、タバコは本質的には良くないと認識はしておられたのだとは思いますが、、若い時代には信念を貫き通す不動心(静かなること林の如し、動かざること山の如し)とはなかなかいかないでしょうね。

投稿: 尾窪勝磨 | 2007年10月29日 15:52

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