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2007年9月23日

地球の生命の一体感を広げよう

 彼岸の中日に当たる今日は午前10時から、東京・原宿にある生長の家本部会館ホールで「布教功労物故者追悼秋季慰霊祭」が行われた。私はこの祭の斎主を務めさせていただき、挨拶の言葉を述べた。以下は、その概略である:

 皆さま本日は、秋の慰霊祭に大勢お集まりくださり誠にありがとうございます。このお祭は、私たちの運動の先輩であり、また同志でもある方々で、現世の務めを終えられて霊界へ行かれた人たちとの魂の交流の場であります。生前のご活躍を偲び、感謝申し上げ、今後の顕幽両界での光明化運動の発展を誓い合う場として、誠に意義のあるお祭をもてたことを心から感謝申し上げます。
 
 実はこの慰霊祭で、私には1つ心配していたことがありました。それは、昨日まで気温がとても高く、異常に暑い日が続いていたことです。猛暑の中のお祭となっては、参列者の皆さまにも御霊さまにも申しわけないと考えました。今年の夏は6~7月が冷夏で、8月が猛暑つづき、そして9月に入ってもその暑さが長く続いています。「暑さ寒さも彼岸まで」という昔からの諺も実情に合わなくなってきています。関東地方はそれでも今日は、さすがに涼しくなりましたが、昨日までは真夏日でした。ちなみに、9月22日の東京の最高気温は32.3℃で平年より6.9℃も高く、山形では平年比+7.9℃の31.3℃だったそうです。そのほか仙台は+8.2℃の31.2℃、福島+9.8℃の33.6℃、宇都宮+8.5℃の32.8℃、熊谷+8.7℃の33.8℃、富山+6.8℃の31.5℃、大阪+7.8℃の35.1℃、鳥取+5.6℃の31.3℃など、全国的に暑いのです。

 気候が変わってきていることは、皆さんも--特に農業に関係しておられる方は、肌で感じていることと思います。最近は、1年ごとに気候が変わっています。私が昨年の秋の慰霊祭のときに話したことが『小閑雑感 Part 8』という本に載っていますが、そこには、こう書いてあります。

「このお彼岸の季節は、秋の到来がひとしお明らかに感じられます。“猛烈な”という枕詞がついた台風14号が日本に近づいていますが、幸い本土上陸はないとの予報です。私の家の庭にあるヒガンバナも白い花、赤い花が咲き乱れて実に美しいし、キンモクセイの香りがどこからともなく流れてきます。これからは日増しに秋が深まってきて、作物も、紅葉も、運動会も、遠足も、文化祭も……というように、自然界・人間界の活動は“収穫期”を迎えるわけで、私は個人的にはこういう“秋”が大好きです」
 
 これを読むと、台風はこの間、12号が中国大陸の方へ行きましたから、今年の発生数はわずかに減っているようです。またキンモクセイですが、この花の香りを私は今年まだきいたことがありません。実は、私の家の庭にもキンモクセイはあるのですが、まだ花をつけていないのです。ヒガンバナは白い花が咲いていますが、赤い花はまだ蕾の状態です。これから日増しに秋が深まることは事実でしょうが、彼岸の20日すぎにも気温が30℃を超える“真夏日”が続いているのですから、温暖化の進行は否めないと感じます。
 
 このお盆の時期は、私たちが親や先祖とのつながりを心に深く感じるときであります。また、先に霊界に旅立たれた魂の先輩の業績を偲び、将来に向けて決意を固めるときでもあります。つまり、現世の人間社会の中での“横のつながり”ではなく、霊界との“縦のつながり”を意識し、その大切さを確認するときであります。私たち日本人は、子は親の心を受け継ぎ、親は先祖や先人の心を受け継ぐという形でこの命の“縦のつながり”を大切にしてきました。命の流れを「川」に喩えれば、これは川上方向へ我々のルーツを「遡る」働きです。しかし、今日では、私たちはこの“縦のつながり”の中でも上流ばかりを見ていては足りなくなってきた。つまり、地球温暖化が進んでいる現代では、それを抑制することが私たちの「子」や「孫」のために必要であるという意識が生まれてきています。しかし、その意識はまだまだ不足しているのではないでしょうか? 私たちは21世紀の今、“下流”の命のこともしっかりと考えることが求められています。このことを難しい言葉で「世代間倫理」と言っています。私たちの現在の生き方によって、子や孫の世代の人間に損害を与えてはいけないのです。
 
 さて今日、新合祀者としてお名前を呼んだ238人の御霊様の中にはカタカナの名前も多かったことに皆さまは気づかれたでしょう。全部で38人の方が外国に住んでおられた私たちの運動の先輩であり、また同志であります。割合で言えば16%の人が海外で幹部活動をされていた人たちです。この割合は、今後も次第に増えてくることが予想されます。つまり、それだけ私たちの運動も国際化してきており、海外に於いても重要性が増してきているのです。先ほど、魂の“縦のつながり”の話をしましたが、こうして“横のつながり”も幅広く拡大してきている理由は、地球社会が成立しつつあるからです。私たちの運動が「国」や「地域」の範囲を超えて展開されつつあるのも、そういう理由によります。また、そうしなければ、地球規模の問題を解決することはできません。
 
 地球環境問題が深刻化しつつある中で、これを解決し、後世の人類や生類全体に棲みやすい地球環境を残すための取り組みは、幸いにも世界的にひろがっています。しかし、現在のところ、この取り組みは主として技術的なものであり、また、小規模な制度的改善運動に止まっています。私は、宗教がもしこの取り組みに何か貢献することができるとしたならば、それは“魂の一体感”を人々の心に拡大することだと思います。また、このことが科学や技術や制度改革では難しい点です。「人間は一個の肉体である」という唯物論の考え方からは、生命の“上流”や“下流”のことを思いやり、自らの行動を規制する態度は出てきません。また、地球に棲む生命相互間の関係を重んじる態度も生まれません。
 
 私たちはこれからも、人間は皆、神の子として魂の兄弟姉妹であり、地球上の存在は鉱物も生物も含めて「すべては一体」であるという教えを多くの人々に伝えることで、地球の生命間の一体感を広め、深めていく活動に邁進していきたいと思います。慰霊祭に当たり所感を述べさせていただきました。本日はお参りくださり、誠にありがとうございました。
 
 谷口 雅宣

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コメント

谷口雅宣先生

 今年の夏の猛暑は本当に異常でした。9月もお彼岸になっても一向に涼しくならず、これは本当に大変な状況になって来ていると感じます。でも、どれだけの人がそれを自分の問題としてとらえ、行動に移しているかと言うと何ともおぼつかない感じがします。

 生長の家の信徒として、何故、環境問題に真剣に取り組み、それを広げていけなくてはならないかという指針をいつも明確にお与え下さる事、誠に感謝致しますと共に生命の一体感を伝える運動をこれからもますます進展させて頂く決意を新たにさせて頂きます。

堀 浩二拝

投稿: 堀 浩二 | 2007年9月24日 18:52

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