ニュース配信の新潮流
グーグルやヤフーなどのインターネット検索サービスが、いろいろな意味で「世界を変える」と言われてきたが、本当にそういう動きが出てきている。最近のものでは、アメリカの大手新聞や時事週刊誌のサイトが、競争相手のサイトからのニュースや記事の見出しを、自分のサイトに表示することを始めている。日本でこれをやれば、例えば『朝日新聞』のサイトに『讀賣新聞』や『産経新聞』の記事の見出しが並ぶようなもので、従来の常識からは全く考えられないものだ。8月2日の『ヘラルド・トリビューン』紙がそういう動向を報じている。
同紙の記事によると、『ワシントン・ポスト』と『ニューヨーク・サン』と『デイリー・オクラホマン』という3つの新聞は、このほどインターネットのニュース収集サービス会社の「インフォーム・コム(Inform Technologies LLC.)」と契約し、何百ものニュース・サイトやブログの記事情報を集めて自社サイトにリンクを表示することにしたという。(8月4日現在、上記3社のサイトには他社のニュースの見出しは出ていない)
日本もアメリカも同じだろうが、新聞やテレビのニュース・サイトは、自社の集めたニュースと提携関係にある社のニュースしか載せないのが普通だ。しかし、この新しい動きが起こってきたのは、ニュース各社が一丸にまとまったわけではなく、グーグルやヤフーのやり方に対抗するためだ。両社は、いわゆる“ロボット検索”という技術を使って、インターネット上に公開されているすべてのニュース記事を、見出し、内容、アドレスと共にキーワード等に従って分類・保存している。この作業は、何台ものコンピューターによって昼夜を分かたず自動的に行われるため、「ロボット」の名が冠されているのだ。
また、ニュース記事だけでなく世界中のブログや写真なども、同様の手段で巨大なデーターベースに収納されているらしい。そして、グーグルの場合は「グーグル・ニュース」というサービスを利用すると、ユーザーが指定したキーワードの含まれるすべての記事のアドレス(いわゆる「リンク」)を表示してくれる。だから、ユーザーは別々の新聞の別々の記事を自分で探さずに、そのリンクをたどるだけで、全世界のニュースから自分の関心のある記事だけを簡単に読むことができるのである。重要なポイントは、この種のサービスは、新聞やニュース各社の「記事そのもの」には全く手をつけずに、それらのインターネット上の「アドレス」のみをユーザーの前に示すという点だ。だから、記事の無断複製には該当しないと考えられているようである。
こういう自動検索サービスが始まると、ユーザーはそのサービスのサイトだけを見れば、他のいくつものサイトへ行く必要はない。すると、従来型の記事を提供する新聞社や放送局のサイトの広告収入は減ってしまうのである。今回の3新聞社の対応は、これらの検索サービスに奪われた“読者の”(したがって広告収入の)奪還作戦なのである。
ところで、このようにして他社のニュースの「リンク」だけを集めることができるならば、インターネット上を流れる様々なニュースから「明るいニュース」だけを選び出し、そのリンクを1箇所に表示することも理論的にはできるはずだ。恐らくそういう考え方にもとづいて、生長の家では「日時計ニュース」なるものを実験的に始めた。「人生の光明面を見るべし」との考え方にもとづいた有意義な試みと思うので、読者も応援いただければありがたい。
谷口 雅宣
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コメント
副総裁 谷口 雅宣 先生
合掌、ありがとうございます。
おかげさまで、「日時計ニュース.com」を公開することができました。ご指導に心から感謝申し上げます。
このブログの特徴は、明るいニュースを「ロボット」でなく、「人」が集めてくるところだと思っております。これから、明るいニュースをこのブログ上にさらに充実させていきたいと考えております。
出版・広報部ネット出版課 課長代行 西村 誠 拝
投稿: 西村 誠 | 2006年8月 4日 21:39
谷口雅宣副総裁先生
合掌 有り難うございます
今日初めて日時計ニュースを見させていただきました.
日々のニュースで心が明るくなれば、大変幸せです.有り難うございました.
投稿: iwaimasako | 2006年8月 4日 22:01
ありがとうございます
副総裁先生
過去につまらない事で祖父よりの道を、
先生への風評にて、捨ててしまう処でした。
改めて、道統継承の儀を総裁先生の
お説き下さったところから、
中心帰一として副総裁先生の
存ます事の意義を覚え直して
生長の家の教えから、
大調和の神示より、始め、
先生の著作に学び直します。
時を新たに、また、報告します。
これまでの失礼をお許し下さい。
投稿: N.FUJIOKA | 2006年8月 7日 08:46