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2006年3月23日

山に雪が降る

 休日を利用して山梨県大泉町の山荘に来た。昨年の秋以来、4ヵ月ぶりだ。夏場には、留守中にスズメバチが発生したり、鳥が屋根裏に巣を作るなどしたから、室内はさぞ汚れているだろうと思ったが、案外きれいだった。考えてみれば当たり前だ。標高1200mの土地の冬は、雪と氷に包まれた冷凍冷蔵庫のようなもので、凍結防止のための水抜きもやっておいたから、人間が留守であっても小動物や虫が活躍できる環境ではない。が、それでも小さい白いガやカマドウマの乾燥した死骸がいくつか見つかった。車で走って来た甲府盆地ではウメが満開を過ぎ、ハクモクレンが豪華に咲いていたから、山の上も小さい黄色い花をつけるダンコウバイぐらいは咲いているかと思ったが、花らしいものは何もなく、一面に冬枯れの景色が広がっていた。

KaikoMar06  前回、山荘に来たときに薪を作っておいたのが幸いだった。裏の山林には自然に倒れたカラマツが何本もあって、それを40㎝ほどの長さに伐って丸木のまま屋根の下に積んでおいた。本当はそれを縦に割って薪にするのだが、木の直径が10~20㎝の細いものがほとんどで、そのまま薪ストーブの中に入りそうだったので、労力を省いた。山荘に着いた頃は10℃に満たない気温。大急ぎで細い丸木をストーブに入れ、火を点けた。15℃まで上がるのに2時間ほどかかった。

 昨夕、白いものが空からチラチラ降っているのを見て、風花だと思った。青空が見えていたからだ。しかし、そのうち厚い雲が降りてきて、白いものは本格的な量になって落ちて来た。私たちは山荘内でストーブにあたりながら、時々ロールカーテンを持ち上げて窓外を眺め、デッキに積もっていく雪の厚さを目測した。朝までに「10㎝」あるいは「15㎝」との予測も出た。上ってきた車はスタッドレス・タイヤを履いていたが、それでも雪の急坂を行くには限度があった。天気予報は、その夜「雨」の可能性は言っていたが、雪になるのは予想外だった。

WVilla01  夜中に、雪は雨に変わったようだ。というのは、屋根に積もった雪がガサガサと滑り落ちてデッキに落ちる鈍い音が、布団の中にいながら聞こえたからだ。朝起きて外を見ると、前夜の心配が無用だったことがわかった。雪は、深いところでやっと「5㎝」になる程度で、山肌に黒い土が見えている場所も多かった。朝食前に、ゴム長靴を履いて山荘の周りを歩いてみた。予想していたように、シカの足跡が雪の中に点々としていた。その並び方と方向から判断すると、2~3頭が夜中に山荘近くを歩いたようだった。特徴のあるノウサギの足跡も探したが、残念ながら見つからなかった。
 
Footsteps  冬景色の山林で雪の中に足跡をたどりながら、足跡の主である動物の姿を想い、その動きや生活を想像する--それだけでも、何か心が広がっていくような気がするのだった。

谷口 雅宣

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