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2006年3月24日

中国も“環境税”導入か?

 環境破壊と経済発展の著しい中国が、4月から“高級品”へ増税することを決定した。12年ぶりの大幅な税率改定である。一応、消費税のような形をとっているが、増税の対象が大型車やゴルフ用品(クラブとボール)、プレジャーボート、割り箸など環境へ悪影響を与えると考えられるものに絞っているところを見ると、一種の環境税と見ることもできるだろう。高級時計には+20%、ゴルフ用品とプレジャーボートには+10%、床用の板材と木製の使い捨て箸には5%の税金が新たに課せられる。また、急速に増え続ける自動車は、排気量が1~1.5リットルの車は従来の5%から3%に下げ、4リットル以上は8%から20%に上げるなど“グリーン税制”を明確にする。23日の『ヘラルド・トリビューン』と『朝日新聞』の夕刊が伝えている。

 この税制改定で、中国政府は環境保全に加えて、省エネと貧富の差の縮小も意図しているようだが、主な狙いは自家用車の規制である。中国は一応、社会主義を標榜しているが、個人用の自動車の販売台数は2000年に64万台だったものが、昨年は一気に310万台にまで増えた。これによって燃料の消費量は急拡大し、大都市では大気汚染が深刻化している。今回の増税はこれら自家用車のうち大型車を狙い撃ちするから、国内メーカーよりも海外メーカーへの影響が大きいだろう。特に、大型乗用車やジープを製造するダイムラー=クライスラー社にとっては痛手だろう。さらに、7月1日以降に販売される自動車に対しては、より厳しい燃費効率が義務づけられるというから、欧米の自動車メーカーへの影響は大きいだろう。
 
 私は、中国政府のこの明確なメッセージを歓迎する。自由主義経済下ではこれほど思い切った税率変更は難しいのだろうが、環境破壊と化石燃料の消費増大の“先頭”に立っているような国だからこそ、温暖化防止のためにできることはどんどんやってほしい。ただし、今回の増税には「航空燃料」が実質含まれていない点が、気になる。今後もこの国での販売の急増が予測される自動車は、これによって「燃費のよさ」が最大のセールスポイントになる可能性があるから、日本産のハイブリッド技術がさらに普及していくだろう。

谷口 雅宣

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