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2005年10月25日

環境税…はじめの一歩

 難産に苦しんでいた「環境税」の実施が決まりそうだ。自民党を応援する経済団体が反対していたことを考えれば、環境省の努力は称賛に値する。ただし、当初の実施はきわめて限定的で、地球温暖化の大きな原因となっている「ガソリン」と「軽油」を課税対象から外すのだという。今日(10月25日)の昼のNHKニュースが伝えていた。私としては、早期にこれら2つの“元凶”に課税してもらいたいが、とりあえず“はじめの一歩”を踏み出すことができれば拍手を送りたい。

 小泉政権の中での小池環境大臣の位置、あるいは環境行政の重要度についてはまだハッキリしないところがあるが、この「環境税」の内容とその扱いが“踏み絵”のような役割を果たしてくれるだろう。また、この「環境税」の実施は、自動車税の見直し作業と関連しているようだ。今日の『朝日新聞』によると、総務省の自動車税に関する研究会は24日、現在の“グリーン税制”の対象となっている車種の縮小を提言する報告書を公表した。今のグリーン税制の考え方は、環境への最新基準を満たす車を減税する一方、基準に満たない古い車に対して増税し、減税額と増税額を均衡させるというもの。しかし、実際には、減税額が4年連続して増税額を上回ったため、今年度までの累計で909億円の減収になっているという。これをバランスさせる方向で改正し、さらに軽自動車税の引き上げも考えているらしい。
 
 さて、環境省のもう一つの構想が『朝日』の24日夕刊で報じられた。家庭の生ゴミや廃食用油をバイオマス・エネルギーとして再利用する仕組みの構築である。現在、家庭の生ゴミは、ほとんどが市区町村で焼却しているためCO2の発生原因となっている。これに対し、事業所から出る生ゴミについては、メタンガスを生成して発電に使ったり、廃食用油からバイオジーゼル燃料を取り出す試みが進んでいる。環境省は、この事業所のリサイクルの流れに、家庭の生ゴミを乗せることを考えているらしい。しかし、リサイクルによるバイオジーゼルや工業用アルコールの生産のネックは、通常の石油からの生産に比べて「価格が高くなること」だ。そういう意味でも、石油製品に環境税をかけることは、リサイクル社会構築のためには必要な政策である。
 
 こういう「新税」に対しては「新たな負担」と見る考え方が生じやすいが、化石燃料によるCO2の発生そのものが「自然資本に対するコスト」だという考え方を広めれば、環境税は、コストに対する応分の負担を税の形で回収するのだから、国民は納得してくれると思うのだ。環境省にはぜひ、「自然資本」の考え方を明確に打ち出してもらいたい。

谷口 雅宣

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コメント

 最近のニュースでは、消費税が上がるという事で、やっぱり・・・と、がっかりしたところでした。今日は環境税とのことで、これは仕方がない地球の未来のためには必要だ、と娘に話したところでした。 
 我が街は、市民が資源ゴミの日に出した廃食用油で、空海号という市民バスを走らせています。進んでいますか? もっとも、乗っているのはお年寄りが数名といった現状です。それも頻繁には走っておらず、のどかなものです。 
 私はリッター15キロやっと走る軽四に乗っています。もとは娘が買った中古車で、次に息子が乗り、今私が乗っているのですから 元は取っていますが・・・。私はホームヘルパーですが、往復一時間かかる利用者様の所へ行き、一時間から二時間の仕事をしています。ガソリン代は出ないので、時給が安いです。 
 そんな私ですが、これからは 自然資本 について考えて運転したいと思います。大きな音を出さずに 上品に運転したり、近くはバイクで出勤するようにしたいと思います。
政治が身近に感じられます。 

投稿: 井上春美 | 2005年10月27日 00:49

井上さん、

 コメントありがとうございます。
 ところで「我が街」って、どこのことだか教えていただけますか?

投稿: 谷口 | 2005年10月27日 11:51

 失礼いたしました。空海号バスという名からお判りかと思いますが、 弘法大師の生誕地で75番札所四国の香川 善通寺市です。空海号 バス で検索していただくと バスの可愛い写真が載っています。廃天ぷら油で精製・加工したクリーンなバイオジーゼル燃料を使っています。

投稿: 井上春美 | 2005年10月28日 10:44

井上さん、

 善通寺市って環境対策で進んでいるんですね。お寺さんも、そういうことに熱心なんでしょうか?

投稿: 谷口 | 2005年10月28日 11:17

 お寺はこのバスとは全く関係ありません。
市が環境対策に昔から熱心なんですよ。はっきり覚えていませんが、ゴミの分別等は、二十年以上前からしているように思います。もうすぐ生ゴミゼロにするらしく、各家庭でコンポストを取り付けるかまたは 電気で分解して肥料を作ったりする機械をつけたりする政策が 考えられています。

投稿: 井上春美 | 2005年10月28日 23:17

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