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2005年5月19日

横浜のカレー

25年前に横浜・菊名に新居をもった話を書いたが、そこから歩いて行ける距離にJR新幹線の新横浜駅がある。当時もジョギングをしていた私は朝、自分のアパートから新横浜駅を回って帰ってくるコースを走ったものだ。その頃の新横浜駅周辺は現在と大違いで、広い畑が続き、そこにキャベツなどが育っていたのを横目で見て走っていた記憶がある。その後東京に越してまもなく、駅近くに「横濱ラーメン博物館」というのが建った。博物館とはいっても、ラーメンのサンプルを展示するのではなく、全国の名物ラーメンを食べる所だ。そこには、休日などにわざわざ東京から子供たちを連れ出して食べに行ったことが何回かある。ここは評判となって成功したので、数年前、2匹目のドジョウを狙って「横濱カレーミュージアム」というができたことを聞いていた。

今日(5月19日)は、昼にそのミュージアムに妻と行った。場所は新横浜ではなく、JR横浜線の関内駅近くのイセザキモール(伊勢崎町商店街)だ。たまには“新体験”もいいと思った。8階建てのビルの上2階に各種のカレーを食べさせる店が11店入っている。館内は、ラーメン博物館と同じようにレトロ調とエキゾティシズムのインテリアだ。よほどの大食漢でなければ11店の味をすべて試すことはできないが、幸いなことに“お試しサイズ”とか“小盛り”と称して半人前の量を注文できる店が多い。2人で店に入り、半人分を1個だけ注文しても許される。我々はそのサービス精神に大いに感謝しながら、ゆっくりと昼食をいただいた。結局、四国高松の讃岐うどんのカレー、明治創業の大阪のインディアンカレー、そして札幌のスープカレーの味を楽しむことができ、満足した。

ところで「横浜へ行って横浜のカレーを食べなかったのか!」と怒られそうだが、横浜はカレーやラーメンだけでなく、様々な地方、様々な国の風物が自由に楽しめる町だ。そう理解していただければ、「これが横浜のカレーの食べ方だ」と聞いて勘弁してもらいたい。

伊勢崎町まで足を延ばしたついでに、今日付の『神奈川新聞』(本社・横浜市)に載っていた絵画展を見た。すぐ近くの中区翁町の画廊でやっていたもので、金沢区の主婦、原澤泰子さん(69)が錆びたドラム缶やトタン屋根などを描いた個展だ。この「ドラム缶やトタン屋根」という題材が私の興味を引いたのだ。しかもそれらが「錆びた」ものを描くのは何故だろうと思った。原澤さんは横浜美術協会と日本美術連盟の会員で、新聞記事には「老いる人間との共通点を感じる朽ちゆく缶を、15年来のテーマに据えている」とあった。原澤さんの絵を見て納得した。錆は老いの美しさに通じるというのは、同感だ。私も生長の家の講習会で地方都市へ行った際、古く、朽ちかけたものを見て写真を撮ることがある。錆には、黄や緑や朱などの鮮やかな色が出ることもある。それが黒や焦げ茶色の鉄錆にしっとりと調和している美しさは、人格の美しさとも共通するようだ。

そう言えば、横浜のラーメン博物館やカレーミュージアムが「レトロ」を強調するのも、文明にも「錆び」の美しさがあることを知ってのことだろうか。

谷口 雅宣

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