« カラスの仕業? | トップページ | 軍用燃料電池車 »

2005年4月 4日

コンクラーベは根競べ?

 ローマ法王が死去したため、後継者を選挙するための枢機卿会が開かれる。この選挙を、外部の干渉をできるだけ受けないように、また短期間で選挙を済ませるために、選挙権者を一箇所に集めて外へ出さない“密閉区”をコンクラーベというそうだ。ラテン語のもともとの意味は「鍵をかけられた」(with key)という意味だそうだが、英語の「conclave」は、この法王秘密選挙の会場を意味するほか、集合的に「枢機卿」を指したり、「秘密会議」の意味にも使われる。80歳未満の枢機卿が選挙権をもち、投票総数の三分の二を超える得票数を獲得した者(枢機卿)が新法王となる。

 現在の枢機卿は183人で、うち80歳未満は117人。その大半がヨハネ・パウロ2世自身の任命によるから、前任者の意思を受け継いだ保守的な法王が選ばれると考えられている。しかし、“保守的”とは必ずしも“伝統的”を意味しない。ヨハネ・パウロ2世自身がイタリア人ではなく、ポーランド人だったことが象徴するように、今日のカトリック教会は、伝統的ヨーロッパでは衰退しているが、逆にアフリカや南アメリカ等の途上国で教勢を伸ばしている。現在、全カトリック信者の三分の二ほどが途上国に住んでいると考えられるから、その信者の構成が重視された場合は、アフリカやラテン・アメリカから新法王が選ばれる可能性も十分あるという。しかし、一度イタリアから出てしまった法王位を、再び自国にもどしたいというイタリア人の動きも無視できないそうだ。

 ということで、名前が上がっている人の中には、アフリカのナイジェリアのフランシス・アリンツ枢機卿、ホンジュラスのオスカー・アンドレ・ロドリゲス・マラディアガ枢機卿、ブラジルのクローディオ・ウムメス枢機卿がいる。また、イタリア人の中には、ディオニジ・テッタマンツ枢機卿、アンジェロ・スコラ枢機卿、ジョヴァンニ・バティスタ・レー枢機卿などがいるそうだ。しかし、ヨハネ・パウロ2世自身が、選挙以前はほとんど無名の枢機卿だったことを思えば、誰が選ばれるかは予測しない方が賢明かもしれない。

 ところで私は知らなかったのだが、「ヨハネ・パウロ2世」というのは“芸名”ならぬ“職名”のようなもので、本名は別にあるのだそうだ。3月4日付の英字紙『ヘラルド朝日』は、見開き全2頁を使って「Karol Wojtyla, 1920-2005」という人の一生を紹介している。これがこの稀有なポーランド人法王の本名なのだが、どう発音すればいいのだろうか?

谷口 雅宣

|

« カラスの仕業? | トップページ | 軍用燃料電池車 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: コンクラーベは根競べ?:

» ブラジルと、ローマ法王ジョアン・パウロ2世 その4 葬儀と、後継者 [ブラジル・サンパウロから世界へ、そして渋谷]
今日もニュースはほとんどローマ法王ジョアン・パウロ2世の 逝去に関することで占め [続きを読む]

受信: 2005年4月 5日 15:00

« カラスの仕業? | トップページ | 軍用燃料電池車 »